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監査法人就活に関するQ&Aまとめ

2017/01/08

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こんにちは。公認会計士GTRです。

最近ブログやtwitterでよく質問を受ける。完璧主義なところがって、ちょっとした質問もわりと真剣に返す癖がある。結果、コメント欄の回答だけで記事が書けるぐらいの量になることが少なくない。

そこで、今回はこれまでの就活系記事で質問を受けた内容とその回答をまとめて一つの記事とした。

受験生の悩むポイントは大体同じなので、誰かが疑問に思って質問したことに対する回答は、他の方にも役立つのではないかと思う。

 

 

高卒でも監査法人に就職できるか

こういう「学歴低くても大丈夫か」系の質問は最近twitterでも頻繁に質問を受ける。実際はどうか。

Q はじめまして。ブログ拝見させていただきました。質問したいのですが、高卒でも監査法人への就職はできるのでしょうか?またまわりに高卒の方はいらっしゃいますか?
A はじめまして。質問ありがとうございます。ここ数年は監査法人も人出不足不足な状況が続いており、監査法人の採用においては基本取れるならどんな人でも取る!というスタンスです。
面接においてよっぽど変な人以外は、学歴や年齢に関わらず採用しています。なので高卒でも全く問題ないと思います。
私の知っている限りだと、法人内に高卒1名、大学中退2名知り合いがいます。
数は少ないですが、それは単純に高卒で試験に受かる人が少ないからだと思います。

 

 

年齢が高くても監査法人に就職できるか

これも学歴と並んで多い質問の一つ。30前後の人から質問を受けることが多い。

Q GTRさん初めまして、いつも貴重な情報を提供くださりありがとうございます。

私は現在大学を卒業し、会計士試験の勉強中なのですが、仮に来年合格したとして27歳、前職無という身分になってしまいます。

就職状況が良いと聞く昨今ですが、現在監査法人に勤めておられる立場から見て、私の場合やはり厳しく見られてしまうと思いますか?
A

はじめまして。コメントありがとうございます。

結論から言いますと、全く問題ないと思われます。2015年の就活においては30代なかばで前職なしの人も普通に採用されてます。

まだ監査法人の人出不足は続いていますので、年齢でしぼっている余裕はないという状況です。
この状況は去年から大きく変わっていませんし、採用担当パートナーいわくまだしばらくは続くだろうとのことです。

新日本は東芝の不祥事後他に人を取られて人出不足、トーマツはリクルート不人気なので人出不足、あらたは新日本のクライアント取りまくって人出不足、あずさだけは去年人取りすぎた感があるので若干は採用数減らす可能性はあるかも。といった状況と聞いています。オフィスツアー等で就活生に早めにコンタクトを取るのも、早い段階から囲い込んで採用するためです。

なので、少なくとも数年は全く問題ないと思います。

なお、20代前職無しぐらいであれば、就職難であった2010、2011合格世代でも普通に採用されているので、仮に就職難の時代に戻っても年齢と職歴がないことをもってすぐに切られるということはないと思います。

30代前職なしは就職難になれば厳しいかもしれません。
そういう意味で、売り手市場の今のうちに合格するのが大事だと思います

 

 

監査法人は地方事務所と東京事務所どちらがいいか

これは質問を受けて1つ記事も書いた。内容はそれとかぶるが、この時は以下の通り回答した。

Q

いつも楽しく拝見させていただいております。

わたくし先日論文式を受験し、現在少しづつではありますが就職先の選定を考え始めている者です。

今回の記事でのアンケートの一つである『監査法人を希望する方の希望勤務先』の質問にて、アンケート結果が『関東関西等の都心部の勤務を希望する』という方が大半を占めております。
そこでぜひGTR先輩にお聞きしたいのですが、都心部の事務所と地方の事務所にてどのようなメリットデメリットがあるのかをぜひとも教えていただきたいと思います。

わたくし個人的には監査法人の地方事務所を希望しているため、特に地方事務所でのデメリットが気になっています。

具体的には、一度地方に行ったら戻ってこられないとか、給料安いとか、酒が飲めないとハブられるとか、そういった本当かどうか分からないうわさが気になっております。

A

四大監査法人といっても、従業員のほとんどは東京に所属しており、関西の主要事務所でも東京に比べると規模は全然劣ります。

そのため、四大でも地方事務所になると人が数十人程度と少なく、中小監査法人に近い雰囲気があります。

地方のメリットは大手でありながら中小っぽいというとこであり、デメリットもまたその裏返しとなります。 例えてあげるなら以下のような特徴があると思います。

 

・東京事務所だと人数が多く、一緒に仕事する人数が多くなる。それはすなわち同じ人と仕事をする時間が少なくなるということでもある。そのため、地方だと一緒に仕事する人が苦手な人でもわりとずっとその人と仕事することが多い。人との相性が良ければすごく良いが、合わない人がいるとつらい。

・地方は事務所の人数が少なく事務所全体として仲良くなる雰囲気がある。自然と事務所全体での一体感が出るが、飲み会なども多くなる可能性がある。

・ジョブの種類は圧倒的に東京に劣るため、幅広い経験はしにくい。基本的に大企業の本社は東京に集中しているため、一流企業を見る機会は減る。

・IFRS導入や海外案件などは人数もかなり必要となるなど、リソース負担が大きい。地方の会社であっても、ある程度の規模を超えると地方事務所では手に負えなくなり東京に任せることになるため、そういう意味でも仕事の幅は狭くなりがち。

・人が少なく、比較的規模の小さいクライアントが多いため、早くから色々任される、早くから主任が出来るという意味では成長スピードは早くなる可能性がある。しかし、東京事務所にも中小規模のジョブはいくらでもあるため必ずしも東京より優れてるとは言えない。

・トーマツやあずさは首都圏事務所より地方事務所の方が給料が安い。これは首都圏は家賃負担が大きいことなどから手当がつくため。

・基本的に法人の採用は事務所ごとに行うため、東京から地方とか、地方から東京への異動は基本的に簡単ではない。入社から数年はどんなに希望しても認められないことが多い。そしてこれは感覚的な話にすぎないが、地方から東京来るより、東京から地方行く方が楽。これは、地方だと20〜30人の事務所の中の1人がいなくなるので影響が大きいのに対し、東京だと数百人の部門の中の1人がいなくなるので相対的に影響が小さいため。シニアスタッフにあがるぐらいになると、東京事務所から地元の地方事務所に行くのは比較的行きやすい。

・地方は酒が飲めないとダメかと言えばそんなことはないと思う。が、規模の大きい東京事務所の方がパワハラとかセクハラとかは敏感な気はしなくもない。前述した通り、東京事務所なら苦手な人は避ければいいが、地方事務所だとそう簡単ではない場合もあるかも。

・地方事務所は当然その地方のクライアントが相手なので出張は少ない。その代わり車で1〜2県は平気で移動したりする。東京事務所は首都圏の仕事中心だが、クライアントは全国に及ぶため各地への出張が多い。

・出世という意味でいうと、パートナーで上を目指すなら東京の方がたぶん有利。やはり東京が主流なので。地方事務所長も東京事務所のそれなりに偉い人が派遣されることが多い。こんなとこですかね。人間関係の話はあくまで印象にすぎません。私自身が地方に勤めたことがないので。 ただ仕事の幅とか、出世とかいう意味で言えばやはり東京には勝てないです。個人的にはキャリアを積む上では東京の方が良いと思ってます。

 

 

IT部門の道について

これはかなり珍しい質問だ。IT監査というのがブースとしてあるのも珍しい気がする。あまり新人は取らない部署のイメージがあるので。最近自分自身が監査技法のIT化やAI化、あるいはビッグデータの活用という話題にとても興味あったので回答も長くなった。

Q

いつも有用な記事をありがとうございます。とても参考になります。

ひとつ疑問があるのですが、先日トーマツの全体説明会に参加した際、ブースの一つとしてIT監査というものがありました。私はその説明会にて他に回りたいブースがあったためIT監査ブースの話は聞けなかったのですが、ビックデータを用いた監査が将来ウンヌンという話を全体講演をされた監査担当のパートナーの方が語っておられましたので、おそらくは今後重要性を増すものなのだろうなという漠然とした認識があります。

また、最近情報系の国家資格として『システム監査技術者』という資格を耳にします。具体的には、会計士の書いた書物を読むと著者の資格経歴として『公認会計士』と共に『システム監査技術者』の資格を保有されていることが多い気がします。そのため、会計士とシステム監査技術者とは仕事をするうえで有用性が高いのかな?という認識があります。そこで教えていただきたいのですが、

・GTR先輩がITに関してどのような認識をお持ちなのか。
・キャリアにおいてITはどの程度考慮すべきものであるのか。

といったことをぜひお聞きしたいと思います。お忙しいとは思いますが、お答えいただけたらうれしいです。

A

コメントありがとうございます。

ITは、間違いなくこれからも重要度の高い領域です。本当は既に超超超重要な領域ですが、まだまだ監査法人がそれに対応出来る十分なリソースを持っていない状況です。

そして、私自身が知識が全然足りないので、この領域は書きたくてもあまりちゃんと書けないので記事にはしていません。なので、参考程度にして頂ければと思います。後半はほとんど妄想です

 

まずITと言うと幅広すぎて曖昧ですが、会社の内部統制の中の要素であるITを徹底的に検証するといった「会社のIT」の話と、監査法人がビッグデータやアナリティクスを使った監査を取り入れているといった「監査側のIT」の話があるように思います。

「会社のIT」の話は試験でも扱いますし、内部統制の構成要素として、監査において検証が不可避の領域です。しかし、会計士はITに関する知識がけっこう不足しているので、法人内のIT部隊に任せる形になります。しかし本来は会社のITを自らが本質的に理解しないと有効な監査は難しいと思います。IT部隊に任せきりではなく、監査チームで自らITを検証できるのが理想だとは思いますが、それは現状なかなか難しく、この後も大きくは変わらないと思います。

「監査側のiT」の話は、どこどこの監査法人がビッグデータを活用した監査を開始とか、アナリティクスを監査に活用とか、最近新聞でも頻繁に話題を目にします。既に色々試行錯誤していますが、これから本当にこうしたデータを活用した監査の時代が本格的に来ると思います。

特に個人的にビッグデータは監査との相性がとてつもなく良い分野だと思います。監査法人のBIG4になるとクライアント数が膨大になりますし、監査は継続が基本なので、そうしたクライアントと何年も関わることになります。しかもそれぞれ世界中のBIG4とつながっているので、その量は本当にものすごく、まさしくビッグデータと呼ぶにふさわしいです。

ただこのビッグデータがあっても、現時点では監査法人はこれを使いこなせていません。このビッグデータを本格的に利用すれば企業が不正をしているとすぐにわかる時代が来ると思っています

既に技術的には可能だと思います。例えばweb広告の領域ではビッグデータを活用し「ネット上での行動履歴からその人の探しているものを導き最適化した広告を表示する」ということが当然のように行われています。googleやamazon等のIT企業であれば、おそらく超ハイスペック監査ツールを今すぐにでも開発できるんじゃないかと個人的には思っています。

 

さて、そんなわけで監査におけるITの重要性はますます高まると思いますが、ちょっと話が広がりすぎましたので、じゃあ今後ITができるかできないかでキャリアにどんな影響があるか、もう少し具体的な話をしてみます。

今後ITの重要性が上がるにつれて、公認会計士もよりITを理解することが求められると思いますが、しかしだからと言って必ずしもITができる公認会計士がキャリアにおいてプラスになるかと言うと、そうではない気がします。

なぜならITという領域は当然ながら公認会計士よりもITに詳しいエンジニア・プログラマといった専門家がいます。しかもそういう人たちは公認会計士よりは給料が安かったりします。なので、監査法人としては法人内の公認会計士をITに対応できるように育てるよりも、公認会計士とは別にITを専門とするプログラマー等の専門家を採用する方が現実的な気もします。なのでITを使いこなせる公認会計士よりも、ITを使いこなせる専門家を使いこなせる公認会計士の方が評価されるんじゃないかと思います。

そのため、ITの重要性はどんどん上がり、ITができることは差別化にはつながるけど、その活用方向をしっかり考えないと「使われる側」になってしまい、そこまで自分の価値を高められないという問題はありそうです。

実際、法人内でITが出来る会計士が特別評価されるかというと、そうでもない気がします。その理由の一つに、その人がITにおいてどれぐらい優秀なのかが、ITがわからないお偉いさんからしたらよく分からない。だから正しく評価もできないという面があると思います。実際僕らも「ITはとりあえずあの人に聞けばいい」という人はいるのですが「この人がどれぐらいすごいのか」というのはよく分からなかったりします。これが英語ならペラペラ喋れてるだけで「こいつは超優秀だ」と思うのに。

なので、短期的にはITができることが必ずしも正当な評価に繋がらない可能性があると思います。IT能力を正しく図る体制が整っていないので。

中長期的にはITができることが超重要になるとは思いますが、そうすると今度は海外の優秀なIT人材や高性能なAIというライバルが問題になります。

例えばアメリカでは既に情報量の多いデータの分析を単価の安いインド等に投げて、公認会計士はインドからの分析結果を受け取り、その分析結果を見ながら考えるということをしています。インドはアメリカ人よりも安い給料なのに超優秀だったりして、ITでそこと戦っても勝ち目はないと思いますが、それを使う側に回ればこれを競争相手ではなく自分の手段として使えます。

このように、ITを使えるというのは世界中にハイレベルなライバルがいるので、日本もそのうち面倒なITの分析は海外に投げて、自分たちはより考える作業に時間を割くという流れになるような気もします。既に日本でも海外に作業を投げるということは行われていますが、現時点では言語の壁があってまだまだ日本は気軽に海外を活用できないという状況ですが、将来的にはアメリカに近くなっていくのかなと思います。それなら世界中のIT人材を活用できる語学力の方が必要と言えるかもしれません。

そしてさらに先を見れば、優秀なAIが全てをオートで分析し、公認会計士も仕事を奪われていく時代は確実に来るだろうなと思います。まあそこまで先を考えても、じゃあどうすればいいのという答えもないしあまり意味ないんですが。ただもしかしたら思ったより遠くない将来にそうなるんじゃないかという気もします。

そんなわけで公認会計士が中途半端にITに手を出してもあまり付加価値はないような気がします。本当に重宝されるのは、ITについても本質的に理解、監査・会計の知識とITの知識を一体として監査ができる人。そこまで行けば価値は相当高いと思います。ただ評価されるかは置いておいて、ITを知ればより深い監査ができるようになるのは間違いないです。

長くなりましたが、以上です。

 

 

より成長できる部門はどこか

これは誰しも関心を持つ話題だと思う。自分なりの考えを回答した。

Q

こんばんは。

いつもブログを興味深く時に楽しく勉強になると感じながら拝見しております。

私は、今年の論文式試験を受けて結果待ちの者です。合格した場合には、大手監査法人に行くことを考えています。部門としては、IPOや国際、一般等幅広く興味があります。(金融、パブリックは興味ありません)

私は、会計士試験の勉強を一度諦めて一般企業に就職していた時期があるため、年齢も30歳と監査法人に新人で入りたい者としては比較的高齢です。

そのためやりたい分野とは別に、なるべく忙しく早くから成長できる部門で働けることも重視したいと考えております。監査法人によって、上記は異なる点や本人の能力次第でアサインや任される業務量が異なることは理解しておりますが、GTRさんのお分かりになる範囲でなるべく忙しく早くから様々な業務に携われる部門をおしえていただけましたら幸いです。長文乱文失礼いたしました。

よろしくお願いいたします。

A

こんばんは。コメントありがとうございます。

私の法人だったら、という話になってしまいますが、回答させて頂きます。

個人的には、早いうちから色々経験できる、短期的に成長スピードが早い、主任が早くできるという点では、やはりIPO部門が強いかなというイメージはあります。

この記事でも書きましたが、IPOジョブはチームが小さいので若いうちから色んな科目を任せれますし、主任も比較的早く経験出来ます。

国内部門でも同じようなジョブはいくらでもありますが、国内部門ではそういうジョブに当たるかは運の要素が強いのに対し、IPO部門はほぼみんなそういうジョブに関与するので、よりIPO部門の方がそういうジョブへのアサイン機会が増えます。

国際部門は法人にもよりますが比較的ジョブの規模は大きめな気がします。なので、単純に短期的な成長という意味ではIPOを推します。

IPOジョブはなかなか予定通り進まないという意味で忙しい気はしますが、勢いのあるIPOクライアントは活気もありますし、クライアントに貢献出来る機会が多いので、IPO部門は部門として活気があり他の部門と比較して仕事における満足度・モチベーションも高い印象を受けます。

 

ただ、30歳ということで、おそらく経験を積んで転職というよりは、法人に居続ける可能性も考えているのかなと勝手に思います。(違ったらすいません)

法人に居続けるのであれば、IPO部門は必ずしもおすすめできないかもしれません。IPO部門といってもその位置付けは法人にやって異なりますので、一概には言えませんが、やはりIPO部門はメインストリームではありません。ジョブの採算も悪く、IPO部門なんて法人の利益に貢献してないじゃないかと考える人もいます。

また、今はIPOブームと言っても良い波が来てますが、IPOの数は時代によって変動するので、ある意味法人内ではポジションが不安定な部署と言える気がします。将来パートナーを目指す方向であれば、IPO部門は必ずしもおすすめはできないかなーとい思います。

法人内でパートナーを目指す方向であれば、国内か国際の方がおすすめかもしれません。国内と国際は短期的な成長は相対的に遅いかもしれません。大きいクライアントばかりだと主任を経験するのも遅くなります。

しかし、ビッククライアントチームはどの法人も重視して優秀な人材を配置するので、優秀な上司の元で監査を学べるという意味で長期的にはIPO部門より成長できる可能性もあります。人数が多いチームを指揮するので小規模チームよりマネジメント経験はつくと思いますし、大企業になるとそれだけ様々な会計論点、先進的な会計論点に触れる機会もあります。

なので、パートナーを目指すのであれば国内か国際を推します。国内と国際のどちらがいいかは、趣味の問題ですね。国際の方が将来的な人材価値は高まる可能性もありますが、英語が得意でなければそれだけでスタートから不利な状態にもなりえるので、英語が出来ないのであれば出世という意味では不利かもしれません。逆にその環境で自分を追い込んで鍛えるのもありかもしれません。

 

なので私個人の見解として結論を言うと、

・辞める前提であればIPO部門
・監査法人でパートナーを目指すなら国内か国際の好きな方

ということになります。

 

 

部門異動などキャリアプランを変更した場合

これまた少し珍しい質問だ。社会人経験がそれなりにある方だからこその質問だと思う。そして、キャリアを考える上ではとても重要な論点だ。

Q

GTR 様

初めまして。毎回、高い分析力と考察力に基づく記事、興味深く拝見させて頂いております。
現在、大手不動産仲介会社(非上場)の財務部に勤務しております29歳(男)です。現在、論文合格発表待ちの状態です。

GTR先輩に質問があります。

私は、合格後大手監査法人勤務を希望しておりますが、今後の会計士としてのキャリア形成に当たって自分の軸を絞り込めないでいます。

 

ひとつは、まず国内監査部門、もしくは国際監査部門で幅広い業務を経験し、海外赴任などを経てパートナーを目指すというキャリアです。経済面等で比較的安定した環境の元で、家族(最近娘が産まれました)との時間を大事にしたい、経済面とプライベートを優先させたいという軸です。

もうひとつは、IPO部門で、自分の成長を早め、企業内部の目線、経営者の視点を体感し、IPO業務を通じて人脈を作り、将来的に独立を目指す、(その場合は同グループの税理士法人への転籍も視野に入れる)もしくは、ベンチャーに転職し、経営者とともに会社を大きくする。直に誰かの役に立つ実感を味わうことで、自分の社会における価値を見出したいといった考えです。これは自分自身の理想を追求する軸です。

前置きがだいぶ長くなってしまいましたが、ここで、3つ質問があります。

①今後のキャリアプランが途中で変わった時、例えば、入所5年目程度のシニアスタッフが部門を移動したいと申し出た場合、もちろん能力、経験、年数、タイミング等、様々な要素があるとは思いますが、どれ程の確率で希望が通るものなのでしょうか。
②また例えば税理士法人に転籍を希望した場合についてもできれば伺いたいと思います。
③さらに、その際年齢が高いことが不利になることはあるのでしょうか。長くなって申し訳ありません。ご回答頂けると幸いです。よろしくお願いします。

A コメントありがとうございます。

あくまでうちの法人は、という話になりますが回答させて頂きます。>①今後のキャリアプランが途中で変わった時、例えば、入所5年目程度のシニアスタッフが部門を移動したいと申し出た場合、もちろん能力、経験、年数、タイミング等、様々な要素があるとは思いますが、どれ程の確率で希望が通るものなのでしょうか。 

具体的な確率というのは難しいですが、しっかり主張すれば希望が通る可能性はけっこう高いかなと思っています。私の法人だとしっかり自己主張すれば、法人はかなりちゃんとそれに答えてくれます。

ただ、もちろん希望すれば何でも認めてくれるというわけではありません。「なぜ部門異動しなくてはならないのか」ということを明確に説明する必要はあると思います。

それと、今の部門内できちんと仕事をして認めてられることは大事だと思います。自分の周りにも全然仕事出来ない半人前なのにいっちょまえにやりたいことだけ主張する人はいますが、こういう人は異動希望とか認められないですね。まずは与えられた仕事をきちんとこなして評価されることがすごく大事だと思います。
それから、希望してから実際異動が認めれれるまでは1〜3年程度かかる可能性が高いです。

 


>②また例えば税理士法人に転籍を希望した場合についてもできれば伺いたいと思います。

 

これも、きちんと主張すれば認められる可能性は高いと思います。しかし、監査法人としては単に人が抜けるだけなので、ハードルは高いかもしれません。これについてもとにかく主張することと、その理由を明確化することが大事です。

「自分は将来独立して税務がやりたいから、将来は絶対に税理士法人に移りたいと考えている。どうすれば認められますか?」ということを、なるべく色んなパートナー、出来れば人事権のあるパートナーに繰り返しアピールすれば、認めてくれる可能性は低くないと思います。


>③さらに、その際年齢が高いことが不利になることはあるのでしょうか。
長くなって申し訳ありません。ご回答頂けると幸いです。よろしくお願いします。

 

これは基本気にしなくていいと思います。社内の異動・グループ内の転籍において、年齢のハードルに引っかかって希望が通らないということはあまり聞いたことはありません。

むしろ、やはり年齢が高い人の方がそれだけ将来の自分のキャリアプランを明確に持っていて動き出しが早いので、海外派遣、出向、転籍等は年齢が高い人の方がうまく利用しているような気がします。

以上になります。参考になれば幸いです。

 

 

オススメの法人はどこか

これ、すごく良く聞かれるがなかなか答えるの難しい。人によって重視するポイントが違うので。今回は場合分けして回答した。

Q

いつも貴重な情報ありがとうございます。

1つ質問させてください。この記事や四大監査法人の比較を見て大変参考になっているのですが、まだ自分の中で決め手にかけるというか、かなり迷ってしまっています。

色んな法人の説明会に行くとどこも魅力的に見えるし、あずさは人が多くて昇格に不利とか、新日本は東芝の件などがあり今入ると大変とか、とーまつは体育会系とか、あらたは人が足りなくて残業が多いとか、悪い噂(?)みたいなのも吹き込まれてけっきょくなにが本当なのかわかならなくなってたりもします。

参考までにもしGTRさんが今就活をするならどこの法人を選ぶか教えて頂けますか?よろしくお願いします。

A

コメントありがとうございます。

就職において何を重視するのかは人によって異なるので一概には言えませんが、あくまで私ならということで書かせて頂きます。以下で書くことは私が耳にする情報ですので、正しい情報もあれば間違っている情報もあると思います。まず大きく以下の2つのパターンで考えます。

・監査法人に居続けて上を目指す→新日本orあらた
・若いうち(マネージャーぐらいまで)に転職して監査法人以外で活躍を目指す→トーマツorあずさ

 

新日本とあらたは上位層に対する報酬が手厚いので、パートナーになる場合に収入面で旨みがあります生涯監査法人にいるのであれば新日本とあらたの方が生涯年収が増える可能性が高いように思います。(各法人ごとの給与の違いについては公認会計士の年収実態の調査結果総まとめ参照)

さらに、新日本は新聞でも取りざたされているようにパートナーの退職を促す流れになっていますし、スタッフ~シニアスタッフ層の流出もけっこう激しいようです。あらたも契約取りまくって規模拡大しているのに対し人の採用が追いついていません。そのため、新日本とあらたは比較的出世競争のライバルは少ないのかなという感じがします。

新日本や今落ち目のような扱われ方もされますが、落ち目の時こそチャンスであるとも言えます。
それから、新日本が東芝の訴訟やクライアント流出で危ないみたいなことを思う人もいると思いますが、まあつぶれることはないだろうと自分は考えています。

東芝の株主訴訟については、個人的には新日本が負ける可能性はかなり低いと思っています(損害賠償請求の一部を支払う形になる可能性はありますが、東芝が負担した課徴金を新日本が負担するのは明らかに変です。新日本は新日本で課徴金を払ってますし、監査人としての責任の中での処分は完了しています)。

あらたもリソース不足で十分な監査ができずかつての中央青山のような事故をおこすのではないかということが言われてたりしますが、東芝問題で業界全体が敏感になっているので、さすがにいきなり法人が消滅するような事故はおきにくいかなと思っています。

なので、将来パートナーになり監査法人で上を目指すのであれば、パートナーの給料が良くてライバルも相対的に少ない(と思われる)新日本とあらたかなと考えます。(新日本は現在は上がつまっているようなので将来的にという意味ですね)

 

逆にトーマツとあずさは下位層に対する報酬が手厚いです。なので、マネージャーぐらいまでに辞める前提であればトーマツとあずさの方が間違いなく収入は多くなると思います。

あずさはここ数年リクルートで人気があったこともあり、今年入るとすれば自分の上の何世代かは層が厚めです。特に2015年の採用はかなり採れたようなので、直上の先輩も多いということになります。上の人たちが滞留していれば必然的に自分達の代の昇格枠も減りますので、昇格という意味ではあずさは不利な気がします。

実際シニアスタッフの昇格年次からしてあずさは他の四大より平均1年遅いようです。トーマツはあずさのような状況にはないと思いますが、やはり上の層になると新日本とあらたの方が報酬が高いという面があり、パートナーになれた場合の旨みは相対的に劣るかなという印象です。

 

一方で、トーマツとあずさはシニアスタッフの給料が新日本とあらたより相当高いです。シニアスタッフ層の月額が最も低い新日本と最も高いトーマツだと8万円の差となります。年額にすると100万円になりますし、残業代も含めるともっと差も大きいです。なので、マネージャーになるぐらいで辞めるのであれば新日本やあらたよりもトーマツやあずさの方が間違いなく給料は良いです。

あとは、トーマツとあずさの方が新日本やあらたと比べて外部で活躍している人が多いイメージがあります。これは、新日本やあらたでは若手の給料が安く上の層の給料が高いので、せっかく社内で昇格したんだから辞めるのはもったいないと考える人が多いのも必然のような気がします。

逆に若手の給料が高いトーマツとあずさは若いうちに稼いで、経験を積んだら転職して次で活躍しようと考える人が多いような気がします。そのような前提があるので、法人としての風土として、トーマツとあずさの方が外部で活躍する人材は多いんじゃないかなと考えています。

公認会計士出身経営者キャリア図鑑の記事でも書きましたが、実際に経営者となる公認会計士はトーマツとあずさが多いです。

なので、転職して他の業界で活躍するつもりなら、若いうちにがっつり稼げて外で活躍している人材も多いトーマツとあずさがいいかなと思います。

さて、では監査法人でパートナーを目指す場合に新日本がいいかあらたがいいかですが、これは行きたい部門の強み弱みと組織の雰囲気で選んでいいのかなと思います。部門で言えば、例えば金融でメガバンクを見たいなら新日本になると思います。雰囲気も新日本とあらたはけっこう違う気がするので、自分の肌にあうあわないは大事だと思います。

新日本とあらたは同じ四大といっても規模は圧倒的に新日本の方が大きいです。新日本に行けばどの業界でも大小様々なクライアントがそろっているので、監査で言えば新日本の方がいいような気もします。あとは新日本は一番落ち着いた雰囲気はありますね。保守的な感じですし、年功序列感も強い気がします(あくまで感覚的な話ですが)。

あらたは一部のビッククライアントはありますが、それを除くと他の四大とは明らかに規模が劣りますし監査クライアントの種類、規模も限定的になる感じはあります。しかし、外資色が強く成果を出すことが強く求められる風土があり(若手のうちはそんなに違わないと思いますが)、法人としてもイケイケな感じなので、営業とかは強そうです。新日本とは雰囲気はけっこう対照的な気がします。競争が嫌いな人は向かないかもしれません。

なので、監査法人でパートナーを目指す場合は新日本とあらたの行きたい部門の強み弱みの違いと、雰囲気で選べばいいかなと思います。

転職を前提とする場合トーマツとあずさについても基本的には部門の強み弱みと雰囲気で選べばいいかなと思います。若手のうちに辞めると考えた場合、条件面は基本的にはトーマツの方がいいように思います。具体的には、基本給はトーマツの方が良いですし、シニアスタッフへの昇格年次もトーマツの方が早いです。

ただし、あずさは確実ではないものの、賞与が多くて基本給の差をカバーしているし、補修所交通費の負担など福利厚生面ではトーマツより良いです。目に見える部分はトーマツが良いが、目に見えにくい部分はあずさが良いという感じでしょうか。総合的に考えると結局大差は無い気がします。

雰囲気で言えば、トーマツは成長志向とか前向きな人が多いような気がします。トーマツとあずさで言えば、トーマツの人の方が外に出て活躍しようという意思を持ってる人がより多いような気がします。あずさは人によるというか、中庸な感じですかね。

実は風土・雰囲気面で言えば、トーマツとあずさはけっこう似ている気がします。どちらかというとこの二法人では法人間の雰囲気より部門間の雰囲気の方が違いはありそうです。例えばトーマツのIPO部門はトーマツの他の部門よりあずさのIPO部門に雰囲気・風土は似ている気がします。それは金融や国際といった部門でも同様な気がします。

従って、トーマツとあずさは法人で選ぶというよりは、部門で選ぶという感じになるかなと思います。あとは私だったら部門への配属確約をどれだけ得られそうかで決めるかなという感じです。


以上、ざっくりと私だったらという視点で書いてみました。

最後に一つ、どの法人も他方人からネガキャンを受けていると思いますが、それはあまり鵜呑みにしない方がいいと思います。各法人のマイナス面が気になるのであれば、そについて説明会や面談の時に聞いてみて、自分できちんと考えた方がいいと思います。基本的にどの法人も自分の法人のいいところと他の法人の悪いところしか言いませんから。

 

 

 

おわりに

以上。いかがだっただろうか。

わりとみんな悩むポイント、疑問を持つポイントは似通っていると思うので、他人のQ&Aも参考になるのではんないだろうか。

当ブログでは今後も読者のみなさまからのご質問には真摯に全力で回答させて頂こうと思う。そのまま記事が書けるぐらいに。

 

 

-監査法人・監査法人就活


 comment
  1. flyngbirds より:

    地方事務所の採用動向について教えてください。
    監査法人は現在人出不足で基本的には積極採用方針でほぼ合格するとのことですが、地方事務所での採用についても同じ感じなのでしょうか?
    また、可能であれば働きながら合格を目指したいのですが、基本的に東京事務所でしか募集をみかけません。
    地方事務所でも過去にそのような形で採用があったケース等ご存知であれば教えてください。

  2. GTR より:

    flyngbirdsさん

    コメントありがとうございます。
    私も地方事務所の採用については詳しくないのが実際のところです。
    知り合いの話を聞くと地方事務所はなかなか人が来てくれず、採用が大変という声はわりと聞きます。地方事務所といっても主要都市の比較的大きめのところと10人前後の本当の小規模拠点で事情も違うので、なんとも言えません。基本的には人手不足だとは思いますが、募集にんずも少ないので何とも言えませんね。
    あとは、働きながら合格を目指すということで未経験者採用や短答合格者採用を考えていらっしゃるということですかね?
    あらたの短答合格者採用と優成の未経験者採用は地方事務所も募集しているみたいてますね。詳しくはこちらの記事から各法人の詳細ページに飛んで下さい。
    http://blogdekaikei.com/audit-firm-job-hunting/trainee#comment-576

  3. NIVEA より:

    4年間のフリーターのち大学受験をして現在大学2年生の者です。
    在学中に受かった後に大学を中退して監査法人に正社員として就職するか悩んでいます。現在は論文試験の合格発表待ちです。

    大学を中退する予定でBIG4の監査法人へ採用試験を受ける場合、大卒の人より不利になりますか?

    • GTR より:

      NIVEAさん

      コメントありがとうございます。
      大学を中退する前提でも監査法人の採用においては特に不利にならないと思います。
      ただ、将来監査法人から外部の企業等への転職をする場合は、ある程度学歴も評価のポイントになる可能性はあります。
      当然会社によりますが。

  4. 田中 美穂 より:

     今回初めてコメントいたします。関西圏の大学3回生田中美穂と申します。
     
     会計士に関して興味があり、ブログを参考にしています。

     会計士の仕事はAIに代替されていくのかということに関して質問いたします。

     大学の講演会などで会計士の仕事はなくなるのかと会計士の方に質問すると、判断を担う業務「減損損失や貸し倒れ引当金の設定を決めることなど」は

     AIは今のところできないこと。むしろ定型的な単純作業を機械が行うようになると、会計士が本来行うべき仕事に専念できると仰っていました。

     しかし、先生のブログを拝見すると、AIによって長期的には会計士の仕事は奪われるとお書きになっています。

     それは、科学技術が進歩しAIのできることが増えていき監査業務が省力化され、必要な会計士の人数が減っていくということなのでしょうか。

     目下、監査法人は人手不足なので、採用を積極的に行っていますが、AIによって監査業務は機械が行うようになり
     
     会計士は機械に代替されるという、新聞やテレビ報道をみると

     学生にとっては大きい予備校代もかかるため、資格は取ったけれど監査法人に就職できないということにならないか不安で

     会計士を目指し本格的に勉強することをためらってしまいます。

     そのため、恐縮ですが会計士の将来性について先生のご意見をお伺いできたら幸いです。

     長文読んでいただきありがとうございました。

     それでは、失礼いたします。

                                         田中 美穂

     

     

     

     

     
     
     

     

    • GTR より:

      田中美穂さん

      コメントありがとうございます。
      結論から言うと、長期的にはやはりかなりの部分がAIに置き換わると思いますが、それは数年でそうなるというレベルではないかなと思います。
      少なくとも今から受験勉強を始められる方が合格する頃に、AIによって会計士が不要になって就職できないということはないと思います。
      私なりにそう思う理由を以下に記載しますす。

      そもそもの前提として、士業はAIによって仕事が奪われやすいと言われますがそれはなぜでしょうか?
      それは、士業は膨大な法規制やルールを知識としてインプットした上で、そのルールに当てはめて仕事をするからです。
      AIを使えば事前に知識をインプットしてしまえば、あとはAIが機会的に判断できます。
      そのため、これまでは士業の仕事は、知識をインプットし資格を取得していればそれだけで優位性があったのですが、今後はAIによってかなり代替されていくだろうと想定されます。
      インプットできる知識量でAIに勝てないことは明白です。
      但し、士業の中でも会計士は比較的AIに置き換わるのが遅いだろうと、個人的には考えています。

      理由はいくつかあります。
      ・会計は明確にルールが決まっておらず、会社の状況やビジネスの実態から判断する余地がかなり広い(例えば減価償却の期間は何年が妥当なのか、減損等の見積もりは将来の予測を踏まえる必要がある)。そのため税務等に比べると機械的に判断がしずらい
      ・会計士の監査は不正を含む虚偽表示を発見する必要がある。AIは正しい情報を前提とすれば判断できるとしても、偽の情報が提供されればAIが誤った判断をする可能性がある
      ・現状でかなりの人手不足の状況であり、さらに監査に要求されることは年々厳しくなっているので、例えば今ある仕事の50%がAIに奪われても、会計士の残業時間が減るだけで雇用が極端に減らない可能性がある

      といった部分です。

      ただし、長期的に見ればそうした課題を含めてAIが解決してくれる可能性は十分にあります。
      しかし会計士の仕事は監査だけではないので、あまり悲観的になることも無い気がします。
      将来安泰だと思って何も考えず惰性で仕事をしている会計士は将来リストラ対象になるかもしれませんが。

      あとは、会計士の仕事が完全にAIに奪われるようになれば、たぶん会計士以外の仕事の多くもAIに奪われていると思うので、むしろ人間は働く必要なんかない、という時代になっている可能性もあります。
      例えば、たしかにあらゆる士業は将来的にAIに仕事を奪われていくとして、ではどんな仕事が今将来有望なのか?

      たとえばエンジニアの需要は今後ますます増加するので、スキルとしては英語よりもプログラミングの方が価値があるかもしれません。
      しかしプログラミングですら将来はAIがコードを書けるようになる可能性は十分あり、将来安泰とは言えません。

      ではクリエイティブな仕事はどうかと言えば、以外とデザインや作曲といったアートを創り出せるAIも登場しており、これも将来安泰とは言えません。

      対人でのサービスをする仕事もAIを搭載されたロボットに奪われる可能性は十分にあります。

      というふうに考えていくと、いずれの仕事も将来的にAIに奪われる可能性は十分にあるわけです。
      個人的意見で言えば、士業の中でも税理士、社労士、司法書士、行政書士の仕事は比較的にAIに奪われていくスピードが早く、会計士と弁護士は遅いのではないかなと思います。
      なので、まだ会計士を目指す価値は十分にあると思います。
      ただ、今私が大学生なら会計士になるかと言われれば、悩みますね。笑

  5. 田中 美穂 より:

    GTR様

    お忙しいところ丁寧なお返事をしてくださりありがとうございました。 以前会計士の将来性について質問した田中美保と申します。

    この場で

    完全に会計士がAIに置き換わることはないということ、またその理由に関して会計士の意見を拝読させていただきとても参考になりました。

    今回メールさせていただいたのは、GTR様の会計士に対するコメントに関しての質問です。

    前回、コメントの最後で、今GTR様が大学生なら会計士を目指すかと聞かれると悩むとお伝えくださいました。

    以前拝読したブログに、会計士は目指すに値する資格かという書き込みがありました。

    そこで特に卓越した能力のなく、やりたい仕事もないが努力はできる人は、収入面などで大きく上回れるので目指す価値があるとお書きになっていました。

    しかし、今回悩むとお書きになっているということは、何か会計士という職業に関する見方が変わったのでしょうか。

    加えて、どうして変わったのかを差し支えなければお教え下されば幸いです。                   

    では、失礼します。

                                        田中美穂

    • GTR より:

      田中様

      コメントありがとうございます。
      目指すかどうかはシンプルにその人のやりたいこと次第かなと思います。
      一定の高学歴優秀層以外にとっては、試験に合格すれば高収入が保証されている(将来ずっと安泰ということではないです)という意味で、目指すに値する資格だと思います。
      しかし、仕事自体が好きになるか、面白いかはその人次第です。
      私は今は他にもっと面白い仕事に目が言っているので、今大学生に戻るとしたら会計士は目指さないと思います。
      ただそれに気づけたのも会計士をとって視野が広がったからこそなので、会計士をとったことを後悔とかはしていません。

  6. 小川直樹 より:

    GTR様

    初めまして。私は、小川と申します。
    公認会計士試験の受験を以前より検討しており、貴殿のサイトにたどり着きました。
    内容が非常に秀逸かつ論理的で、大変参考にさせていただいております。

    さて、監査法人就職時の年齢制限について質問させてください。
    私は、現在38歳の年齢になります。これまで、保険会社の内勤や
    ゼネコンの営業職としてキャリアを積んで参りました。このまま、1会社員
    として職務を全うすることも考えましたが、会計士業務に対する憧れが
    今も捨てきれず、今更ながら、勤務継続しながら高難度の試験に挑戦
    しようと考えております。

    そこで気になるのは、監査法人へ転職(就職)時の年齢制限です。
    以前のご説明には、30代無職歴であったとしても、今の売り手市場が
    続けば監査法人への就職も不可能ではないという記述がございました。
    私は、現在30代とはいえ、試験合格を見据えると40代になります。
    前述の通り、金融・建設業界での勤務経験はありますが、
    兎にも角にも40代という年齢が気になってしまいます。

    既出のことと存じますが、アドバイスを頂戴したく
    深くお願い申し上げます。

    • GTR より:

      小川様

      コメントありがとうございます。
      率直に言わせて頂きますと、今からの会計士試験受験はおすすめしません。
      ポイントは2つ。
      ①就職できるか未知数
      ②就職できたとして監査法人での待遇はそこまでオイシくないかもしれない。

      まず①について。
      ご記載の通り、今からだと合格しても40代になるかと思いますが、40代で監査法人に入る人はほとんど見かけません(私の知っている限りだと)。
      これはそもそも40代での合格者が少ないという面もあり、監査法人への就活時に年齢で弾かれるかどうかは明確にはわかりませんが、相当ネックになるだろうという気がします。

      次に②について。
      会計士は新卒であっても40歳であっても、監査法人に入った年から1年目として新人扱いになります。
      そうすると年収が600万円前後からのスタートになります。
      順調に昇格できれば、4年前後で年収800万円前後、10年弱で1000万円に届かないぐらいになります。
      そして、そこから先昇格できるかはけっこう未知数なので、40代で監査法人に入った場合、40代のうちは600〜800万、50代でも1000万円弱で定年を迎えてしまう可能性があります。
      本来は20年程度勤務してパートナーにあがると年収も2000万弱に迫るのですが、今の年齢からするとパートナーになれずに終わる可能性も高いと思います。
      正直40手前でリスクをとってまで目指すべきなのか、個人的には疑問です。

      以上の理由から、私の個人的意見としてはあまりおすすめはしません。

      • 小川直樹 より:

        GTR様

        この度はご多忙の折、ご丁寧に回答いただきありがとうございました。
        やはり、この年齢から挑戦するには無謀ということでしょうか。

        必死に勉強して公認会計士試験に合格できたとしても、監査法人に
        就職できないということは、実務要件を満たせず、結果的に
        公認会計士になれない危険性も大いにあるかと思います。また、
        監査法人に就職せず現職で活かすにも、公認会計士登録しておらず、
        試験に合格しただけの状態では、それこそ存在価値が未知数です。

        年収面では、現職で定年まで勤め上げれば同程度にはなりますので、
        あえてリスクをとって公認会計士を目指すのは得策ではないのかもしれません。

        冷静に文面を拝読し、大変参考になりました。
        改めて、ご回答に御礼申し上げます。

  7. 田中 美穂 より:

     
     お忙しいところ、コメントいただきありがとうございました。

     先日こちらのコメントで質問いたしました、田中美穂と申します。

     何度も質問し、煩わしいと思いますが、自分で調べて考えても不明な点について会計士の方の意見をお伺いしたいため質問に答えていただけたら

     幸いです。

     質問は三式簿記と会計士試験の勉強だけを学生生活で行ってもよいかということの2つです。

     1つ目の、三式簿記についてですが、ブロックチェーンが現在話題になっていますが
     
     ビットコインの基盤技術であるブロックチェーンが広がれば、相互にデジタルネットワークを保有することで

     会計帳簿で不正を行うことが難しくなるとの予想を耳にいたしました。

     そうなると、会計帳簿が正しいかどうかを判断する会計士の監査自体が消えていく可能性もあるのではと予想しますが

     どのようにお考えになりますでしょうか。
     
     また、GTR様は会計士は監査だけでなくあまり心配いらないお伝え下さいましたが、

     そうなると、よく言われる決算書をもとに会社と議論を深め、経営改善割く提案に力をいれる

     コンサルティングのような業務が多くなるということでしょうか。

     2つ目の質問は1つ目につながるのですが

     監査法人にかかわらず、世の中が大きく変わろうとしつつある世の中で

     高校時代の受験勉強と同じように、

      
     机の上での勉強に専念しても大丈夫なのでしょうかということです。

     
     また問題があるとしたら何かできることはあるのでしょうか。

     

     もちろん試験を突破することが大前提ですが

     対人関係能力や、人間性がしっかりしていないと、会計の知識は豊富でも、

     社会人として仕事ができず、苦労するのではないでしょうか。

     多くの学生は、インターン活動や、他大学とのディべートなどを行う本格的なゼミ活動
     
     体育会系などのサークル活動で

     チームで行動し結果を出すことや、卓越した体力、気力を含めた人間力を

     大学時代から養っています。

     
     しかし、会計士を志すとどうしても、一般学生に比べると

     時間的に前述したような人間形成能力を磨く時間は減ります。

     加えて私は、器用ではないので、会計士試験の勉強を始めると

     ほかのことは、ほぼできません。

     予備校や、自宅にこもってひたすら試験勉強を行うことになります。

     その場合仮に、会計士試験突破でき、就職しても

     仕事を行う上でのチームワークに不慣れだったり、

     コミニュケーション能力が身についていないことなどで

     自分も苦しみ、周りにも迷惑をかけてしまうのではないでしょうか。

     高校時代も私は、完全に受け身の人間で学校で決められた課題や行事を唯々諾々と行うという受け身の人間だったので、

     不安になり質問いたしました。

     

     
     

     最後になりましたが、長文をお読みいただきありがとうございました。

     
     GTR様の意見を参考に、会計士試験の勉強をを本格的にはじめようと決心し、予備校に話を聞きにいっています。

     一歩踏み出すきっかけをくださって、ありがとうございました。
     
     それでは、失礼いたします。
                                              田中美穂

     
     

     
     
     

     

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