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公認会計士出身経営者キャリア図鑑〜マザーズ編〜

2017/02/26

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※当ページは公認会計士出身経営者キャリア図鑑東証二部のまとめページです。全体まとめ及びそれぞれの市場のまとめは以下のリンク先から参照できます。

 

 

はじめに

こんにちは。公認会計士GTRです。

公認会計士を目指す人は将来経営者になることを目指している人も多いと思う。

確かに、企業経営に「会計」というのは不可欠な要素であるため、公認会計士の知識は企業経営の場でも役にたつというのは受験時代からよく聞く話ではある。しかし、本当に公認会計士は企業の経営幹部になる上で有効な資格なのだろうか?

調べてもなかなかデータで示されたものがなかったので自ら調査しデータベース化してみようというのがこの記事の趣旨である。

全体の分析結果は「公認会計士出身経営者キャリア図鑑~認会計士から経営者になる道についてまとめてみたみた~」の記事に整理、各市場における経営者のキャリアについては情報量が多いので個別にページを分けることにした。この記事ではマザーズ市場に上場している226社(記事作成時点)を対象とした分析結果をまとめている。

マザーズ以外の市場では東証二部の調査結果を「公認会計士出身経営者キャリア図鑑〜東証二部編〜」に記載している。

 

 

前半は、企業経営の場でどれだけの公認会計士が活躍しているのかについて、定量的・客観的に分析してみた。

後半は、公認会計士出身の経営者をデータベース化し、各経営者がどのようなキャリアを進み経営者になったかをまとめた。

今後順次調査を拡大し、いずれは日本の全上場企業の公認会計士出身経営者のデータベースとすることを目指す。

 

 

企業経営に関わる公認会計士の数

会計士出身の取締役がいる会社(マザーズ市場編)

 

各市場ごとに、公認会計士出身の役員がどれぐらいいるかは「公認会計士出身経営者キャリア図鑑~公認会計士から経営者になる道についてまとめてみた」の記事に書いたとおりであり、マザーズに上場している226社のうち、役員に公認会計士出身者がいる会社は110社あった。

しかし、役員には監査役も含まれるが、企業経営を直接担うのは取締役であるため、まずはマザーズ市場で活躍する公認会計士出身の取締役の人数を把握してみる。

しかし、役員の中で「公認会計士」をキーワードで検索すると「取締役」と「監査役」が区別できないので、中身を一つづつ見ていく必要がある。

マザーズ市場の上場会社のうち、役員の中に公認会計士出身者がいる110社について、対象の会社の有価証券報告書「役員の状況」を全て調査した結果、公認会計士出身の取締役がいる会社は38社となり、マザーズ上場226社のうち、16.8%の会社に会計士出身の取締役がいるということがわかった。

 

 

該当する38社は以下の通り。

㈱ペッパーフードサービス、JIG-SAW㈱、株式会社エナリス、㈱sMedio、GMOリサーチ㈱、イー・ガーディアン㈱、アイビーシー㈱、BEENOS㈱、㈱タイセイ、㈱ロックオン、㈱クラウドワークス、㈱イグニス、㈱SHIFT、日本スキー場開発㈱、㈱アイリッジ、㈱ディー・エル・イー、ペプチドリーム㈱、㈱AMBITION、KeePer技研㈱、アウンコンサルティング㈱、㈱ラクーン、㈱トランスジェニック、オンコセラピー・サイエンス㈱、さくらインターネット㈱、㈱ドリコム、データセクション㈱、㈱ASJ、㈱ミクシィ、㈱エンバイオ・ホールディングス、㈱レアジョブ、㈱じげん、㈱エクストリーム、夢展望㈱、㈱ワイズテーブルコーポレーション、シンプロメンテ㈱、㈱トライステージ、㈱ACCESS、㈱ミサワ

 

 

なお、該当する会社は一社に複数の会計士出身取締役がいる会社もあれば、1人が複数社を兼務している例もあり、人数にすると44人の公認会計士出身取締役がいることになる。

しかし、さらにここで注意すべき点がある。

この44人の中には社外取締役も多くいる。社外取締役は経営者というよりは、監査役と同様ガバナンスを担う第三者的な役割であったり、外部のアドバイザー的な位置づけになり、経営の根幹を担っているとはいいがたい。

そこで、取締役の中から社外取締役を除いて集計する。

すると、公認会計士出身取締役(社外取除く)は19人であることがわかった。

 

 

これを整理すると以下のようになる。

  割合
マザーズ市場上場会社数 226社  
役員に公認会計士出身者がいる会社数 110社 49%
うち公認会計士出身の取締役がいる会社数 38社 17%
うち公認会計士出身の取締役の人数 44人  
うち公認会計士出身の社外取を除いた取締役の人数 19人  

 

 

 

 

公認会計士出身経営者キャリア図鑑

公認会計士から取締役になるまでのキャリア(マザーズ市場編)

上記の通り、マザーズ市場の226の会社のうち、39の会社で、44人の会計士出身の取締役がおり、そのうち19人が本当の意味で経営者として活躍していることがわかった。

では、次にそうした取締役になった公認会計士の先輩方がどのようなキャリアを歩んで来たかを整理してみる。

これから経営幹部を目指す公認会計士受験生、あるいは公認会計士にとって、こうした先輩方の歩んできたキャリアは参考になるはずだ。

また、マザーズ上場企業は、上場時のストックオプションを条件に招かれている例も多いので、保有株数とストックオプション価値から、保有財産時価総額をざっくり算出してみた。

 

対象はマザーズ市場の上場会社の公認会計士出身の社外取を除く取締役19人全員とした。

有価証券報告書に記載された略歴を参考に、多少の想像も含めて諸先輩方のキャリアを紐解いてみる。

※以下の表中の略歴は各社の2015年1月1日~12月31日の間の決算日における有価証券報告書の【役員の状況】の記載からの引用(引用元は全てEDINET)を元に、所属する会社の上場時期を私が加筆したものだ。

また、表下の文章は当該役員の状況の略歴、所属会社のHP、インタビュー記事等から情報収集し、想定されるキャリアをまとめたもの。

※保有株式の情報を追加(2016/05/30)。保有株数は上記の通り2015年1月1日~12月31日の期間の決算日時点のもの。株価はこのブログ更新日時点(2016年5月30日)の終値。

※マザーズ上場企業は上場から日が浅いこともあり、ほとんどの会社で未行使のストックオプションが存在する。取締役はほぼ間違いなくストックオプションを付与されていると思われるので、実際は下記で記載する以上の潜在的な株を保有していると考えられる。しかし、ストックオプションは個人ごとにいくつ割当られているか情報は開示されておらず、行使条件も企業によって異なるのでここでは記載していない。

 

 

 

JIG-SAW株式会社 取締役CFO 鈴木博道氏(1983年8月20日生)

経歴

西暦 略歴
2006年4月 22 監査法人トーマツ(現 有限責任監査法人トーマツ) 入所
2009年8月 25 公認会計士登録
2012年8月 28 当社 入社
2012年11月 29 当社 経営管理ユニット長
2013年7月 29 当社 取締役 経営管理ユニット長
2015年4月 31 JIG-SAW株式会社上場
2015年9月 32 当社 取締役CFO(現任)

おそらく大学在学中又は卒業前後で公認会計士試験に合格し、大学卒業後新卒ぐらいで現在の監査法人トーマツに入所。
無事会計士登録を済ませた後、6年間経験を積んだトーマツを退所し、29歳でJIG-SAW株式会社に入社。
入社後すぐ経営管理ユニット長のポジションにつく。
入社から1年もせず翌年には取締役に就任。若干29歳。
それから2年後、31歳でJIG-SAWはマザーズ上場を果たす。
その年に取締役CFOに就任。

保有株等

  保有株 株価 保有時価総額
保有株 - 9,560 0

保有株式は0であるが、ストックオプションを相当保有しているものと思われる。
ストックオプションは192,000株が取締役3名、監査役3名に割当られており、誰がいくつ保有しているかはわからないが、1人あたり32,000株となる。(おそらく監査役は取締役より少ないので、最低32,000株分は持っていると想定される)
行使時払込金額が1株500円なので、直近株価でみると9,560円との差額8,670円分が価値となり、32,000株×8,670円=289,920千円の価値があると推定できる。このようにマザーズ上場企業では未行使のストックオプションが相当ある会社が多いが、金額の算定が困難な会社が多い(JIG-SAWは比較的推定しやすい方)。従って以下でもストックオプション分は考慮していないが、鈴木氏のように億単位でストックオプションを保有している人は少なくないだろう。

 

 

株式会社sMedio 取締役コーポレートコントロール本部長 中村嘉伸氏(昭和38年1月4日生)

経歴

西暦 略歴
1986年10月 23 英和監査法人(現有限責任 あずさ監査法人)入所
1988年6月 25 公認会計士登録
1998年4月 35 株式会社トミー入社
1999年12月 36 清友監査法人入所
2005年4月 42 公認会計士中村嘉伸会計事務所開所
2006年2月 43 有楽町公認会計士共同事務所入所
2007年6月 44 明誠監査法人(現明誠有限責任監査法人)入所
2011年3月 48 当社 コーポレートコントロール本部長
2011年3月 48 当社取締役(現任)
2015年3月 52 株式会社sMediaマザーズ上場

大学卒業後新卒ぐらいで現在のあずさ監査法人に入所。
入社から2年経たずに会計士登録していることから、試験合格は大学在学中と思われる。
監査法人には12年弱勤務し、35歳の時、おそらくマネージャーぐらいの年次で一般事業会社である株式会社トミーに転職。
トミーには1年半しか在籍せずに中小監査法人の清友監査法人へ再度転職したのが36歳の時。
そこで5年超経験を積み、42歳の時に独立開業し公認会計士中村嘉伸会計事務所を開く。
しかしそこから1年後には別の会計士事務所入所、さらにその1年後には再度監査法人へ戻ることになる。
3度目の監査法人では4年弱勤め、48歳の時に株式会社sMediaに取締役として入社する。
その4年後に株式会社sMediaはマザーズに上場する。

保有株等

  保有株 株価 保有時価総額
保有株※1 16,000 2,182 34,912千円

※1保有株は2016/1/1分割後の数。株価はブログ更新時の直近(2016/5/30)時点

なぜかこのブログを書いてる時点(2016/5/30)で、前日から株価が22%超上昇しており、中村氏の保有株資産も1日で6百万増えている。smedioはストックオプションを多数発行しており、中村氏も上記の保有株以外に未行使のストックオプションは結構持っているものと思われる。

 

 

 

GMOリサーチ株式会社 取締役経営管理本部長 澤田裕介氏(1985年1月8日生)

経歴

西暦 略歴
2008年3月 23 監査法人トーマツ(現有限責任監査法人トーマツ)入所
2011年12月 26 公認会計士登録
2012年3月 27 同法人退社
2012年3月 27 アライドアーキテクツ株式会社入社
2015年8月 30 同社退社
2016年1月 31 当社入社経営管理部長
2016年3月 31 当社取締役経営管理本部長(現任)

おそらく大学在学中又は卒業前後で公認会計士試験に合格し、大学卒業後新卒ぐらいで現在の監査法人トーマツに入所。
順調に26歳で会計士登録を完了し、その翌年27歳の時に監査法人を退社しアライドアーキテクツ株式会社に転職。監査法人勤務期間は4年間。
同社に3年勤め30歳の時に退社し、半年後GMOリサーチ株式会社に経営管理部長として迎えられ、すぐに取締役就任。
なおGMOリサーチが上場したのは澤田氏が入社する約1年半前の2014年10月。

保有株等

  保有株 株価 保有時価総額
保有株 500 1,546 773千円

入社が上場後のため報酬としてストックオプションは付与されておらず、保有株もほとんどない。保有している株はおそらく個人で購入しただけだろう。
上場前の会社に入るのはリスクではあるが、やはり上場前と上場後ではストックオプションにおいて大きな差があるようだ。

 

 

 

GMOリサーチ株式会社・GMO TECH株式会社 取締役 安田昌史氏(1971年6月10日生)
※グループ複数社で取締役兼務

経歴

西暦 略歴
1996年?月 25 KPMGセンチュリー監査法人(現有限責任あずさ監査法人)入所
2000年4月 28 公認会計士登録
2000年4月 28 GMOインターネット株式会社入社
2001年9月 30 同社 経営戦略室長
2002年1月 30 アイウェブテクノロジー株式会社(現GMOメディア株式会社)監査役就任
2002年3月 30 GMOインターネット株式会社取締役経営戦略室長
2003年3月 31 GMOインターネット株式会社常務取締役グループ経営戦略担当兼IR担当株式会社アイル(現GMOクラウド株式会社)取締役(現任)
2004年4月 32 GMOインターネットが東証2部上場
2004年12月 33 株式会社カードコマースサービス(現GMOペイメントゲートウェイ株式会社)監査役(現任)
2005年3月 33 GMOインターネット株式会社専務取締役管理部門統括・グループ経営戦略・IR担当 株式会社paperboy&co.(現GMOペパボ株式会社)社外監査役
2006年9月 35 GMOリサーチ 社外監査役
2008年3月 36 株式会社まぐクリック(現GMOアドパートナーズ株式会社)取締役(現任)
2008年5月 36 GMOインターネット株式会社専務取締役グループ管理部門統括
2009年4月 37 GMO TECH株式会社社外監査役
2011年6月 40 GMOクリック証券株式会社社外取締役
2012年1月 40 GMOクリックホールディングス株式会社社外取締役(現任)
2013年3月 41 GMOインターネット株式会社 専務取締役 グループ代表補佐 グループ管理部門統括
2015年3月 43 GMOインターネット株式会社 取締役副社長 グループ代表補佐 グループ管理部門統括(現任)
2016年3月 44 GMOリサーチ取締役(現任)、GMOペパボ株式会社取締役(現任)、GMO TECH株式会社取締役(現任)、GMOメディア株式会社取締役(現任)

有価証券報告書の略歴には記載がなかったが、1996年に会計士試験に受かりKPMGセンチュリー監査法人に入所したというインタビュー記事があった。
28歳で公認会計士登録。会計士登録と同時にGMOインターネット入社(現在1部上場のGMOグループの親会社)。
入社後1年半後の30歳の時に同社の経営戦略室長となり、その半年後には取締役に就任。
その1年後31歳の時に常務取締役に就任し、そのさらに1年後GMOインターネットは上場を果たす。
33歳の時に専務取締役グループ管理部門統括に就任。
入社から15年後の43歳の時に取締役副社長に就任。
GMOグループの親会社GMOインターネットで順調に出世する傍ら、GMOリサーチを含む多数のグループ内子会社で監査役、取締役を兼務している。

保有株等(親会社GMOインターネットの保有株数で算定)

  保有株 株価 保有時価総額
保有株 30,000 1,312 39,360千円

GMOインターネットは上場から一定期間たっているので、現在残っているストックオプションはないようだ。現在の保有株は4千万円ほどだが、過去に付与されたストックオプションの株は既に売却している可能性もあり、もっともらっていた可能性は十分ある。

 

 

 

アイビーシー株式会社 取締役経営管理本部長 吉田知史氏(1968年8月13日生)

経歴

西暦 略歴
1994年9月 26 等松・トウシュロス コンサルティング㈱(現 アビームコンサルティング㈱)入社
1999年10月 31 朝日監査法人(現 有限責任 あずさ監査法人)入所
2003年4月 34 公認会計士 登録
2005年9月 37 アーンスト アンド ヤング・トランザクション・アドバイザリー・サービス㈱(現 EYトランザクション・アドバイザリー・サービス㈱)入社
2012年2月 43 当社 入社
2013年10月 45 当社 経営管理部長(現任)
2013年12月 45 当社 取締役 就任(現任)
2015年9月 47 アイビーシー株式会社マザーズ上場

26歳でコンサル会社へ入社。
おそらく社会人受験生として公認会計士試験に合格し、31歳であずさ監査法人に入所。
監査法人で6年間経験を積み、36歳でEY系のアドバイザリー会社へ転職。
アドバイザリー会社は6年半勤務し、43歳でアイビーシー株式会社入社。
その翌年、45歳の時に経営管理部長及び取締役に就任。
47歳で同社はマザーズ上場を果たす。

保有株等

  保有株 株価 保有時価総額
保有株 0 1,547 0

保有株はないが、未行使のストックオプションは保有していると思われる。同社のストックオプションは従業員取締役3名、監査役1名、従業員37名を対象に354,000株分発行されており、単純に41人で割ったても8,634株分ぐらいはあるだろう。取締役なのでおそらく割当られた数はもっと多い気はする。

 

 

株式会社タイセイ 経理部長 野村弘氏(1969年6月18日)

経歴

西暦 略歴
1993年4月 23 ㈱佐藤組入社
2005年11月 36 公認会計士秦野晃郎事務所入所
2007年2月 37 ㈱ジョイフル入社
2008年9月 39 当社入社
2010年6月 40 ㈱プティパ監査役就任
2012年1月 42 当社経理部長(現任)
2012年12月 43 当社取締役就任(現任)
2013年9月 44 株式会社タイセイマザーズ上場

※野村氏は経歴に公認会計士登録した旨の記載がなく、現在時点で公認会計士協会の公認会計士等検索システムにて名前を確認できないため、公認会計士ではない可能性もあるが、公認会計士事務所出身でもあるため数に含めることとした。

おそらく新卒であろう23歳で株式会社佐藤組に入社。同名の会社が複数あるが、おそらく建設会社だと思われる。
同社に12年半勤め、36歳で公認会計士事務所へ転職。
しかし同会計事務所には3ヶ月しか在籍せず、翌年2月には株式会社ジョイフルへ転職している。
さらにジョイフルも1年半で退社し、39歳の時に株式会社タイセイ入社。
経理部長を経て43歳で取締役就任。
翌年に株式会社タイセイはマザーズ上場を果たしている。

保有株等

  保有株 株価 保有時価総額
保有株 0 412 0

例によって会社の発行している未行使ストックオプションは結構あるので、野村氏もそれなりに保有していると思われる。

 

 

 

株式会社イグニス 取締役CFO 山本彰彦氏(1984年5月27日生)

経歴

西暦 略歴
2007年12月 23 新日本監査法人(現新日本有限責任監査法人)入所
2009年1月 24 あずさ監査法人(現有限責任 あずさ監査法人)入所
2011年9月 27 公認会計士登録
2012年7月 28 当社入社、当社取締役就任(現任)、当社管理部長
2013年11月 29 株式会社アイビー取締役就任(現任)、株式会社イグニッション取締役就任(現任)、スワッグアップ株式会社(現株式会社IGNIS APPS)取締役就任(現任)
2013年12月 29 M.T.Burn株式会社取締役就任
2014年2月 29 株式会社スタジオキング取締役就任(現任)
2014年7月 30 株式会社イグニスマザーズ上場
2015年6月 31 株式会社アイシー代表取締役就任(現任)
2015年10月 31 株式会社IGNIS FUKUOKA監査役就任(現任)

おそらく新卒であろう23歳で新日本監査法人に入所。
なぜか新日本には1年程度しか在籍せず、あずさ監査法人へ転職している。
会計士登録後28歳で取締役として株式会社イグニスへ入社し管理部門を立ち上げる。
その後グループ会社数社で取締役を兼務。
2年後30歳の時にイグニスがマザーズ上場。
なお有価証券報告書上は取締役とだけ記載されているが、同社ホームページでは取締役CFOとされている。

保有株等

  保有株 株価 保有時価総額
保有株 136,900 3,865 529,118千円

なんと、保有株だけで5億3千万。今回のマザーズを対象とした調査では最高金額となる。
さらに未行使ストックオプションも相当数あると思われる。
31歳で5億。ジャパニーズドリームだ。

 

 

 

株式会社SHIFT 経営管理本部長 福元啓介氏(1976年4月12日生)

経歴

西暦 略歴
2001年4月 24 エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社 入社
2003年10月 27 監査法人トーマツ(現有限責任監査法人トーマツ)入所
2006年5月 30 公認会計士登録
2011年9月 35 当社入社 経営管理部長(現経営管理本部長)就任(現任)
2012年9月 36 SHIFT GLOBAL PTE LTD Director就任(現任)
2012年11月 36 当社取締役CFO就任(現任)
2014年11月 38 株式会社SHIFT マザーズ上場
2015年4月 38 株式会社SHIFT PLUS監査役就任(現任)
2015年4月 38 株式会社ミサワ 取締役就任(現任)

24歳で一般事業会社であるエヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社に就職。なお
おそらく社会人受験で公認会計士に合格し、27歳で監査法人トーマツに入所。
監査法人には8年間勤め、マネージャーに上がる前後の年次であろう35歳の時に株式会社SHIFTに経営管理部長として迎えられる。
翌年36歳で取締役CFOに就任。
その2年後38歳の時に株式会社SHIFTはマザーズ上場を果たす。

保有株等

  保有株 株価 保有時価総額
保有株 80,000 999 79,920千円

保有株だけで8千万。ストックオプションも相当ありそうなので、実際にはさらに増えるだろう。

 

 

 

株式会社アイリッジ 取締役CFO兼管理グループ長 英 一 樹(1978年12月30日)

経歴

西暦 略歴
2003年4月 24 公認会計士登録
2003年10月 24 野村證券株式会社 入社
2013年10月 34 当社 入社
2014年4月 35 当社 取締役CFO就任(現任)
2015年7月 36 株式会社アイリッジ マザーズ上場

24歳で公認会計士登録をしており、おそらく大学在学中に公認会計士試験に受かり、略歴には記載はないが実務要件を満たすために監査法人等での勤務経験もあるはずである。
同年野村証券に入社し、10年間勤める。
34歳で株式会社アイリッジに入社し、翌年35歳で取締役CFOに就任。
さらに翌年36歳の時にアイリッジはマザーズ上場を果たしている。

保有株等

  保有株 株価 保有時価総額
保有株 1,000 4,000 4,000千円

例によって未行使のストックオプションがあるものと思われる。

 

 

株式会社ディー・エル・イー 取締役CFO兼経営戦略統括本部長 川島崇氏(1973年7月10日)

経歴

西暦 略歴
1998年10月 25 朝日監査法人(現有限責任 あずさ監査法人)入所
2002年5月 28 公認会計士登録
2007年4月 33 中小企業診断士登録
2008年7月 35 川島崇公認会計士事務所開業
2008年8月 35 当社入社、経営管理本部長(現経営戦略統括本部長)(現任)
2008年11月 35 当社取締役CFO(現任)
2012年11月 39 DLE America,Inc.取締役(現任)
2014年3月 40 株式会社ディー・エル・イー マザーズ上場
2015年7月 42 株式会社TOKYO GIRLS COLLECTION取締役CFO(現任)
2015年7月 42 ちゅらっぷす株式会社 取締役(現任)

大学浪人時代に公認会計士になることを決め、大学3年で本格的に勉強を開始。
大学4年の時に受けた最初の試験は「何も考えずに短答式のマークシートの2だけ塗りつぶしたらこれが当たりまくって合格」したとのこと。
結局その年は論文は落ち、2年後25歳の時に公認会計士試験に合格し、その年にあずさ監査法人に入所。
監査法人に10年勤務し35歳で株式会社ディー・エル・イーに取締役CFOとして迎えられる。鷹の爪団で有名なあの会社だ。
その4年半後40歳の時に同社はマザーズ上場を果たす。

保有株等

  保有株 株価 保有時価総額
保有株 72,000 1,233 88,776千円

保有株だけで9千円近くとなかなかの金額。おそらくストックオプションも別途ある。

 

 

 

株式会社ラクーン 取締役財務担当副社長・管理部長 今野智氏(1972年1月25日生)

経歴

西暦 略歴
1994年11月 22 朝日監査法人(現有限責任あずさ監査法人)入所
1998年4月 26 公認会計士登録
1998年6月 26 公認会計士福田勉事務所入所
1999年1月 26 東京共同会計事務所入所
2000年7月 28 当社財務経理部長
2000年7月 28 当社取締役財務経理部長
2003年4月 31 当社取締役副社長兼財務経理部長
2004年5月 32 当社取締役副社長兼管理部長
2006年4月 33  株式会社ラクーン マザーズ上場
2008年7月 36 当社取締役財務担当副社長兼管理部長(現任)

22歳であずさ監査法人に入所。
3年半後、26歳で公認会計士登録すると転職し公認会計士事務所へ入所。
その後さらに別の会計事務所を経て、28歳で株式会社ラクーンに取締役財務経理部長として迎えられる。
3年後の31歳の時に副社長に就任。
33歳の時にラクーンはマザーズ上場を果たす。

保有株等

  保有株 株価 保有時価総額
保有株 85,200 646 55,039千円

こちらも保有株だけで5千万となかなかの金額。

 

 

株式会社トランスジェニック 代表取締役社長 福永健司氏(1969年8月13日生)

経歴

西暦 略歴
1993年10月 24 監査法人トーマツ(現有限責任監査法人トーマツ)入所
1997年6月 27 公認会計士登録
2003年5月 33 トーマツベンチャーサポート株式会社取締役
2006年8月 36 福永公認会計士・税理士事務所開設 代表
2009年6月 39 当社取締役就任
2010年6月 40 当社代表取締役社長就任(現任)
2010年6月 40 株式会社プライミューン取締役就任
2011年4月 41 株式会社プライミューン代表取締役社長就任(現任)
2013年4月 43 株式会社新薬リサーチセンター代表取締役社長就任(現任)
2013年10月 44 株式会社ジェネティックラボ代表取締役社長就任(現任)

24歳で監査法人トーマツに入所。会計士登録の時期から逆算してこの年に公認会計士試験に受かっているものとみられる。
10年後にはトーマツグループのトーマツベンチャーサポートに就職。おそらく監査法人の兼務と思われる。
36歳で独立開業。
その3年後、39歳で株式会社トランスジェニックに取締役として迎えられる。
そして翌年40歳で代表取締役に就任。
グループ子会社の社長も兼務し現在に至る。

保有株等

  保有株 株価 保有時価総額
保有株 17,225 702 12,091千円

 

 

 

データセクション株式会社 取締役CFO 望月俊男氏(1971年9月1日生)

経歴

西暦 略歴
1999年10月 28 朝日監査法人(現 有限責任あずさ監査法人)入所
2003年5月 31 公認会計士 登録
2013年3月 41 当社 入社 経営管理部長
2014年6月 42 当社 取締役CFO 就任(現任)
2014年12月 43 データセクション株式会社 マザーズ上場

本格的に公認会計士試験の勉強を開始したのは大学3年の時。
資格浪人して会計士試験を受け続けるも4年連続不合格となり一度は一般事業会社の経理に就職するも、夢を諦めきれず退職して再度試験にチャレンジし、5度目の受験でようやく公認会計士試験に受かるという、公認会計士試験に関しては苦労人。
合格後28歳で現在のあずさ監査法人に入所。
監査法人で12年半、監査、M&A、IPO等経験を積み、41歳でデータセクション株式会社に経営管理部長として迎えられる。
翌年には取締役CFOに就任。その年にデータセクションはマザーズ上場を果たす。

保有株等

  保有株 株価 保有時価総額
保有株 27,000 1,003 27,081千円

 

 

 

株式会社エンバイオ・ホールディングス 取締役 中村賀一氏(1973年3月11日生)

経歴

西暦 略歴
1995年10月 22 監査法人トーマツ(現:有限責任監査法人トーマツ)入所
2000年7月 27 平田公認会計士事務所入所
2004年6月 31 株式会社エンバイオテック・ラボラトリーズ(現:当社)取締役(現任)
2006年8月 33 株式会社ランドコンシェルジュ取締役(現任)
2007年6月 34 株式会社アイ・エス・ソリューション取締役(現任)
2010年3月 36 株式会社ビーエフマネジメント取締役(現任)
2012年6月 39 江蘇聖泰実田環境修復有限公司董事(現任)
2014年3月 40 株式会社エンバイオ・ホールディングス マザーズ上場

22歳の時に公認会計士試験に受かり、監査法人トーマツ入所。
トーマツには5年勤め、27歳の時に平田公認会計士事務所へ転職。
そこで4年間勤務し、31歳で現在の株式会社エンバイオ・ホールディングスに取締役として迎えられる。
その後グループ内の子会社・関連会社でも取締役に就任。
入社から10年後の40歳の時に同社はマザーズ上場を果たす。

保有株等

  保有株 株価 保有時価総額
保有株 361,000 884 319,124千円

今回の調査で二人目の億越え。大卒サラリーマン男性の生涯年収が2億5千万らしいので、それを上回る金額。上場の10年前に入社しており貢献度は高いのだろう。

 

 

株式会社レアジョブ 取締役副社長・管理担当 藤田利之氏(1971年9月4日生)

経歴

西暦 略歴
1995年11月 24 株式会社ソニークリエイティブプロダクツ入社
1996年9月 25 監査法人トーマツ(現 有限責任監査法人トーマツ)入所
1999年3月 27 公認会計士登録
2000年9月 29 株式会社フレームワークス入社
2000年12月 29 同社取締役管理本部長
2005年4月 33 株式会社KPMG FAS入社
2009年4月 37 同社シニアマネージャー
2012年4月 40 当社入社
2012年6月 40 当社取締役
2014年6月 42 株式会社レアジョブ マザーズ上場
2015年6月 43 当社取締役副社長(現任)

高校2年で会計士になることを決意し、大学2年から勉強を開始。
大学卒業後資格浪人して24歳で公認会計士試験に受かるも、監査法人就職難で一般事業会社への就職することになる。
しかし1年で転職し監査法人トーマツへ入社する。トーマツで4年勤務し、29歳で株式会社フレームワークスに取締役管理本部長として迎えられる。同社で最初のIPO(株式上場)を経験。
同社は5年勤め、33歳で今度はKPMGの FAS(FAS=financial advisory services。M&A等財務サービスを行う会社)へ転職。
同社で7年間経験を積み、オンライン英会話を運営する株式会社レアジョブに取締役として迎えられたのが40歳の時。
その2年後に同社はマザーズ上場を果たす。
その翌年43歳の時に取締役副社長に就任。

保有株等

  保有株 株価 保有時価総額
保有株 54,400 1,429 77,737千円

保有株だけで8千万弱。やはり上場のインパクトは大きい。しかも藤田氏は IPOを果たしたのはレアジョブが2社目なので、その前の会社でも相当リターンを得ていると思われる。

 

 

 

株式会社ワイズテーブルコーポレーション 吉田茂氏(1971年11月23日生)

経歴

西暦 略歴
1999年10月 27 監査法人トーマツ(現 有限責任監査法人トーマツ)入所
2003年7月 31 公認会計士登録
2006年5月 34 当社入社財務・IRグループマネジャー
2008年9月 36 当社執行役員
2009年5月 37 当社取締役(現任)
2014年6月 42 公益社団法人メトロ文化財団 監事(現任)

27歳で監査法人トーマツ入社。その前の経歴がないので資格浪人していたのだろうか。
監査法人には7年勤務し、34歳でワイズテーブルコーポレーション入社。ピザ屋サルバトーレ等を運営する会社である。
執行役員を経て入社3年で取締役に就任。
会社とは関係ないが2014年に公益社団法人メトロ文化財団の監事に就任している。

保有株等

  保有株 株価 保有時価総額
保有株 500 2,685 1,342千円

やはり上場後の入社なのでストックオプションでのリターンはあまりなかった模様。

 

 

 

シンプロメンテ株式会社 取締役管理本部長 大崎秀文氏(1972年12月3日生)

西暦 略歴
1996年4月 23 日本食研㈱ 入社
1999年8月 26 茂木会計事務所 入所
2002年9月 29 谷古宇公認会計士事務所 入所
2003年6月 30 当社 入社
2005年7月 32 当社 管理部マネジャー
2006年7月 33 当社 取締役管理部マネジャー
2008年5月 35 当社 取締役管理本部長(現任)
2013年12月 41 シンプロメンテ株式会社 マザーズ上場

23歳おそらく新卒で日本食研入社。
最初の会社で3年勤務し、その後26歳で会計事務所へ転職、29歳で再度別の公認会計士事務所へ転職している。
公認会計士登録の時期は略歴には書いてないが、現在時点で公認会計士登録はされている。
30歳でシンプロメンテ株式会社入社。
管理部マネージャーを経て33歳で取締役に就任。
35歳で取締役管理本部長に就任し今に至る。

保有株等

  保有株 株価 保有時価総額
保有株 26,000 1,334 34,684千円

上場後の入社だが株でのリターンで3千万円超は多いほうか。

 

 

株式会社トライステージ 取締役執行役員・経営管理部及び営業統括部管掌 野口卓氏(1973年12月31日生)

西暦 略歴
1998年4月 24 株式会社ノヴァ入社
2000年10月 26 株式会社デジキューブ入社
2001年6月 27 株式会社ビーエムビー・ドットコム(現 株式会社サミーネットワークス)入社
2006年5月 32 株式会社ラムズ入社
2007年1月 33 当社入社、管理部 部長
2007年8月 33 当社経営管理部 部長
2008年8月 34 公認会計士登録
2012年5月 38 当社取締役就任
2012年11月 38 メールカスタマーセンター株式会社 取締役就任
2014年5月 40 当社取締役 執行役員就任(現任)
2015年1月 41 ROSE STAGE CO.,LTD. Director就任(現任)

東工大大学院卒業後、24歳で英会話学校を運営するノヴァ入社。
その2年後別の会社に転職するも、9ヶ月で再度転職。転職理由は会社が潰れそうだと感じたからだそうで、株式会社デジキューブは3年後に実際に倒産している。
3社目に勤める時に突然公認会計士になることを決意。受験に専念するために退社を申し出たが経理部への異動を提案され、経理部で働きながら社会人受験する。
その間再度転職し、4社目に在籍中に公認会計士試験に合格する。勉強開始3年目の合格。
その翌年33歳で株式会社トライステージに管理部長として迎えられる。
38歳で取締役に就任し、40歳で取締役執行役員就任。

保有株等

  保有株 株価 保有時価総額
保有株 10,800 1,825 19,710千円

 

 

 

株式会社ACCESS 専務執行役員兼最高財務責任者(CFO) 室伏伸哉氏(1959年5月11日生)

西暦 略歴
1985年10月 26 青山監査法人入所
1993年4月 33 公認会計士登録
1995年7月 36 ビック・アップル公認会計士共同事業所開業
1998年8月 39 株式会社エイブル入社
1999年11月 40 当社入社
2000年4月 40 当社取締役
2002年3月 42 当社常務取締役
2005年4月 45 当社アドバイザー
2007年3月 47 当社CFO
2007年4月 47 当社取締役常務執行役員
2009年2月 49 当社取締役専務執行役員 兼 CFO
2011年4月 51 当社取締役執行役員 兼 CFO
2011年10月 52 当社代表取締役社長 兼 CEO 兼 CFO
2015年4月 55 当社取締役専務執行役員 兼 CFO(現任)

26歳で青山監査法人(中央青山の母体の一つ)に入社。
会計士登録が33歳で会計士登録しているので当時の三次試験には苦戦したのかもしれない。
監査法人には10年勤務し、36歳で公認会計士事務所を共同で設立している。
その後株式会社エイブルを経て40歳で株式会社ACCESS入社。すぐに取締役に就任しているため当初から取締役となる前提で迎えられていたのかもしれない。
その後取締役、アドバイザーを経て47歳でCFO就任。
52歳で代表取締役兼CEO兼CFOに就任している。

保有株等

  保有株 株価 保有時価総額
保有株 67,500 712 48,060千円

 

 

マザーズ分析まとめ

以上を踏まえて、統計的な観点から情報を整理してみる。

 

公認会計士試験合格時期

合格時期は以下のように推定している。
監査法人入所→入所した年、公認会計士登録→登録の3年前。その他インタビュー等から合格年がわかる人はそれも考慮に入れいている。

20代前半 9人
20代後半 6人
30代前半 2人
不明 2人

最も多いのが20代前半。22歳〜24歳で監査法人に入っている人が多い。わりと合格者の平均的な合格年齢の分布と差はないような気もする。
昔は今より平均合格年齢が高かったことを考えると、若くして合格する優秀な人が多かったと言えるかもしれない。
一方でトライステージの野口氏のように、社会人経験を経て30代で会計士試験に受かっている例もあるし、データセクションの望月氏のように途中あきらめかけつつも5度目の受験でようやく合格した例もある。
30代前半ぐらいなら、会計士を目指しても遅いということはなさそうだ。

 

 

出身監査法人

複数ある時は最初に入所した監査法人としている

新日本系 1人
トーマツ系 7人
あずさ系 6人
あらた系 0人
中央青山系 1人
監査法人経験なし 4人

トーマツが最も多く7人、次いであずさの6人。
あらたはまだ歴史が浅いので0人なのもわかるが、新日本が法人規模の割に1人しかいないのは驚く。
確かに新日本の企業文化的にもあまりリスクをとる人は多くないのはイメージ通りではある。
そして監査法人の経験のない人も4人いた。
この数値だけで判断するなら、将来経営者になりたいならトーマツかあずさに入る方が確率は上がると言える。
実際監査法人にいるとクライアント関係の会社から引き抜きの話というのは意外とあるので、監査法人選びはけっこう大事かもしれない。

 

 

監査法人勤務期間

最初に入った監査法人を辞めるまでの期間で集計しているが、イグニスの山本氏は新日本からあずさに転職しているため、その合計を集計している。

1年以内 0人
1年超〜3年以内 0人
3年超〜5年以内 5人
5年超〜10年以内 6人
10年超 3人
監査法人勤務経験なし 5人

意外なことに、3年以内に辞めた人が一人もいない。
よくどんな企業も我慢して3年間は働いてみろというが、まさにそのような結果となっている。
統計的には、経営者になりたいとしても少なくとも3年間は監査法人で経験を積んだ方が良いということが言えるかもしれない。

 

 

取締役になるまでに勤務した会社の数

1社目で取締役 0人
2社目 6人
3社目 6人
4社目 5人
5社目 1人
6社目 0人
7社目 1人

※レアジョブ藤田氏はレアジョブは5社目にあたるが、レアジョブの前に3社目のフレームワークスで取締役経験があるため、3社目としてカウントしている。
※トランスジェニック福永氏は、トーマツベンチャーサポートは監査法人との兼務の可能性が高いと判断し1社としてカウントしていない。
※ディー・エル・イー川島氏は、自身の名前で事務所を開業しているが、その直後にディー・エル・イーに入社しているため、自身の事務所は活動実態がないものとみて1社としてカウントしていない。

結果を見ると、1社目で取締役になった人はおらず(ほとんどが1社目は監査法人なので当然だが)、2社目と3社目で取締役になった人が6人ずつ、4社目で取締役になった人が5人と、ほとんどの人が2〜4社目で取締役として迎えられている。

 

 

最初に取締役になった年齢

20代前半 0人
20代後半 4人
30代前半 4人
30代後半 6人
40代前半 3人
40代後半 2人

※レアジョブ藤田氏はレアジョブの前にフレームワークスで取締役経験があるため、フレームワークスで取締役になった年齢で集計

取締役になった年齢は割とばらけて分布している。
最も多いのは30代後半、監査法人で言えばシニアマネージャーぐらいの年齢。
しかし20代でも4人が取締役となっているし、40代後半で取締役になる人もいる。
全体的に言えるのはどの年齢で取締役になった場合も、入社すぐもしくは数年で取締役となっており、幹部として招かれているということが言えそうだ。

 

 

入社のタイミング

取締役に就任した会社に入社したのはその会社の上場前か上場後か

会社が上場する前 14人
上場済 5人

これはかなり結果が明確に出た。
非上場の時に入社して取締役になった人の方が多い。
特に、上場の2〜3年前に入社している人が多いようだ。
やはり上場というのは会社にとって一つの大きな区切りであり、監査法人でのIPOの経験を見込まれて、上場を目指す会社に入社する人が多いのだろう。
確かに上場前の会社は管理部門が十分でない場合が多いため、自分が0から管理部門を構築することになり、管理系の取締役にはなりやすいだろう。
その分上場前の会社に転職すると、倒産リスクもあるし、給料も上場会社より安いので、リスクもある。
将来性のある会社を見つける目利きの能力も非常に大事なようだ。

 

 

保有株式時価平均

1千万未満 6人
1千万超〜5千万未満 7人
5千万超〜1億未満 4人
1億超 2人
平均 72,196千円

IPOを目指す会社ではそれなりの経理能力を持った管理系の人間が必要になる。
IPO支援業務を経験した会計士は適任だが、上場前の会社では監査法人並みの給料は出せない。そこで代わりにストックオプションで株を付与することで会計士を獲得したりする。
今回集計したのは保有している株数だけだが、実際はまだ行使されていないストックオプションも相当数持っているものと思われる。上記の数値は倍かそれ以上に膨らむ可能性もある。
また、当然上記の金額は株価の変動で大きく動く。

 

 

 

以上、いかがだっただろうか。

この調査はマザーズ上場会社のみを対象とした調査結果である。

今後、さらに調査を拡大し、全上場企業を対象としたデータベースを作り、経営者になるためのキャリアについてより正確な統計を作りたいと思う。

全体の調査結果については「公認会計士キャリア図鑑~公認会計士から経営者になる道についてまとめてみた」の記事で整理し、公認会計士から経営者になる道について分析している。

マザーズ以外の市場では東証二部の調査結果を「公認会計士出身経営者キャリア図鑑〜東証二部編〜」に記載している。

 


 

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