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理想のキャリアを作るために、新人会計士のうちからやっておくべき7つのこと

こんにちは。公認会計士GTRです。

公認会計士試験に合格すると多くの方は監査法人へ入所することになる。

当然ながら監査法人への入所はゴールではなくスタートである。

そこで今回は長い会計士人生のスタート地点である新人会計士のうちから、理想のキャリアを作るためにやっておくべきことについて考えてみる。

なお今回の記事は会計士専門の転職エージェントであるジャスネットキャリア様からの依頼で執筆した記事であり、一部PR的な内容もあることを事前にお断りしておく。

きちんと自分の未来について考える

理想のキャリアを作る上でまず重要になることは、新人のうちから自分の将来のキャリアについてしっかり考えることだと思う。

私自身がそうだったが、会計士の方は意外と監査法人へ入った後のキャリアについて真剣に考えている方は意外に少ない。

漠然としたイメージはあってもそれをきちんと掘り下げて考えておらず、いつかは転職しようかなと考えつつも仕事に忙殺されてなんとなく仕事をこなすだけになっている、そんな人も多いのではないだろうか。

しかし、将来のキャリアの選択肢は年齢が上がるにつれて狭まるものなので、将来のキャリアのイメージは早めにきちんと考えておいたほうが良い。

 

私自身は転職時には20代後半だったが、早めに色々考えて動いておいて良かったことや、逆にもっと若い頃にやっておけばよかったと感じたことは色々あった。

具体的には、例えば目指す業界によっては明確に年齢がネックになることがある。

特に、いわゆる戦略コンサルティングファーム等は若い方が有利になる場合が多く、監査法人である程度キャリアを積んでから、と悠長にかまえていると転職のタイミングを逃す可能性がある。

また、例えば英語力が必須の業界もあり、そうした業界に転職するためにはある程度時間をかけて英語力を高めるなどの準備が必要なので、いざ転職しようと思ってからそうしたスキルが必要なことに気づいても手遅れな場合もある。

将来何をしたいかによって経験すべき業務も異なるため、例えば外資企業へ転職するためにIFRSやUS-GAAPを適用している企業の監査経験を積んでおくなど、早めに自分のキャリアを明確化しておくことで監査法人に在籍している期間の経験をより有効に活用することができる。

私の場合は早いうちから将来はスタートアップ企業で働きたいという想いがあったため、IPO支援業務に積極的に手をあげ、その時の経験は転職時にも評価されたし、転職後の仕事にも大いに活きている。

 

会計士を目指したきっかけは人それぞれあると思うが、せっかく資格という武器があるのだからそれを有効に活用しないのは非常にもったいない。

監査法人にいるならいるで良いし、転職するならするで良いと思うが、早めに自分の将来の計画を立てたほうがいいと思う。

ふと「そろそろ転職しようかな」と思った時に「もっと前からこれをしとけば良かった」と気づいたり、監査法人でパートナーを目指そうと思ったがそれまで自分の専門性を高めてこなかったことを後から後悔するということもあると思う。

いずれにしろ、早いうちから自分のやりたいことをしっかり見つめ直しておくことをおすすめしたい。

 

 

自分のやりたいことをしっかり主張しアピールする

四大監査法人では色々な制度、業務、案件があり、常にチャンスで溢れているが、監査法人に所属する会計士の人数も多いので、いかにチャンスをつかむかが重要になる。

そのチャンスをつかむためには、自分のやりたいことを主張することはとても重要である。

例えば「海外に行きたい」「IPOがやりたい」「出向したい」といった想いがあれば、それを積極的に発信すること。

本当にやりたい業務があるのであれば、そのことをしっかり主張し、そのために何が必要なのかを把握してしっかり行動するようにしよう。

人事権のある側からすると、やる気のある若手にはチャンスを与えてあげたいと思う一方、たくさんいる若手スタッフの全員を見きれないため、まずは自分を認識してもらう必要がある。

具体的には部門長や人事責任者に、「自分がどういう経験をしたいのか、なぜその経験をしたいのか、その経験を監査法人のためにどう活かすか」ということを説明し、「そのためには何をしたらいいですか?」ということを聞き出すこと。

運良く部門長や人事責任者と仕事をする機会があればいいが、そうでない場合は自分の上長にあたるパートナー経由で機会をもらったり、場合によっては飲み会の席で隣に座って話すようにするというのも意外と有効な手段だ。

そして部門長や人事責任者のパートナーとは、実は採用時や新人の時の方が直接話す機会がとりやすかったりする。(面接や新人歓迎会があるため)

面接時や新人の頃から一貫してやりたいことを主張していると、上は必ず覚えていてくれるものだ。

そして当然ながらそのための努力の姿勢も見せる必要がある。

海外に行きたいのであればTOEICの点数をあげる、IPOがやりたいのであればIPO関連のイベントには雑用でもいいから参加する、出向したいのであれば法人の顔として送り込んでもらえるように仕事でしっかり成果を出す、等。

心のなかで強く願ってもチャンスは訪れない。やりたいことをしっかりと発信し、そのために行動した者にチャンスは訪れる。

 

 

チャンスがあれば積極的に手を挙げる

繰り返しになるが、監査法人は非常にチャンスの多い職場だと思う。

小規模な監査チームだと数人で構成されることも多く、人材の流動性も高いことから、監査チームの先輩が退職して自分にいきなり重要な仕事がまわってくるといったことが頻繁に起こる。

そうしたチャンスが来たら、恐れずに積極的に手を上げよう。

監査法人は積極的に行動した人間にはどんどんチャンスが集まるようになっているし、チャンスをうまく生かせるかどうかで成長速度も大きく変わってくる。

チャンスに対し積極的に手をあげることで自らが成長し、そうするとさらなるチャンスが集まってくるという良い循環に乗ることができるのだ。

 

私も新人の頃にチームの先輩が辞めてしまい、自分がその先輩の業務を引き継ぐ機会があった。

当時のインチャージから「この業務は大変だから、もっと年次が上のスタッフをアサインすることもできる」と言われたが、自分にやらせて欲しいと手を上げて、1年目から売上等の重要な科目を任せてもらったり、経営者ヒアリングを任された経験がある。

もちろん最初は大変なのだが、負荷の大きい業務をやればそれだけ自分の成長につながる。

そこで任された仕事を必死にやりきったことで自分自身大きな成長を感じたし、そこで評価されたことで同期の中ではかなり早い時期から上場企業のインチャージを任せてもらえるようになった。

そして1つのチームで評価されると他のチームでもより重要な仕事を任せてもらえるようになり、さらに成長のチャンスが訪れるようになった。

 

周りを見ていても、自分から積極的に手をあげてチャレンジしている人は成長が早いし、評価もされる傾向にあるのは間違いないと感じる。

その分残業が増えたり苦しいことが多くなるのも間違いないが、苦しいときほど成長しているときだと思って頑張ってみて欲しい。

 

色々な先輩会計士の話しを聴く

監査法人に入ると視野が狭くなりがちである。

幅広いキャリアの可能性があるにも関わらず、監査法人に残るか、転職するか、といった単順な二択で考えると自らキャリアの幅を狭めてしまうことになる。

そこでおすすめなのは、監査法人内外で色々な先輩会計士の話を聞いてみることだ。

特に監査法人を辞めたOB・OG会計士の話を聞くと、将来自分が転職したときのイメージが湧くだろう。

会計士の活躍領域は監査以外にも幅広いため、是非色々な会計士のキャリアを参考にして見て欲しい。

その中で自分の理想のロールモデルとなりうる方に出会えれば、より自分の将来像を描きやすくなるだろう。

そうした先輩に出会う機会としては、監査法人の上司や先輩からOB・OGを紹介してもらったり、会計士向けのイベント等も色々開催されているのでそうした場所に顔を出してみるのもいいだろう。

私も新人の頃からOB・OG会計士の来る飲み会には積極的に顔を出して、外の世界で活躍する会計士の話を聞くようにしていた。

そこでは外の世界の楽しさも厳しさも聞くことができるし、将来転職を考えている場合は具体的なアドバイスをもらうこともできた。

また、OB会計士経由で事業会社へ紹介されて転職に成功するような方も少なくない。

 

 

社内のキャリアアップ制度を利用する

キャリアを考えるときには、監査法人に残るか転職するかといった二択で考えがちである。

しかし実は監査法人では駐在、外部出向、グループ内出向といった、監査法人に所属しながらでも色々なキャリアを経験できる制度が充実している。

事業会社を経験したいということであれば、転職して事業会社に入らなくても監査法人に所属しながら数年間事業会社に出向するという選択肢もある。

海外に行きたいのであば転職しなくても海外のメンバーファームへ駐在として行ってみるという選択肢もある。

これらはだいたいシニアスタッフにあがる前後ぐらいから選択肢としてあがってくるが、新人のうちから制度について把握し、どんな条件を満たせばその制度を利用できるのかは調べておいた方がいい。

数に限りが有り、希望者も多いため、本気で駐在や出向がしたいなら早めに動き出した方が有利だ。

 

こうした制度のメリットは、監査法人という組織を活用することで、リスクを負わずに色々な経験を詰めることだ。

例えば海外への転職や外資系企業への転職を考えている人は、海外派遣や駐在を経験することで海外で働くということがどういうものかを体験できる。

そこで自分に向いていないと思えば転職を辞めることもできるし、実際に転職すると決意すれば海外での駐在経験も評価されるのでどちらにしてもメリットがある。

監査法人以外の企業で働いて見たい方は一般事業会社へ出向すれば、転職せずとも事業会社の内側を知ることができる。

そこでの経験は監査法人に戻ってからも生きるし、もし本当に事業会社に行きたいと思えば転職をすればいいのだ。

中には銀行や証券会社といった金融機関や、省庁等のなかなか経験できない業種もあるので、そうした業界への出向ができるのは監査法人ならではと言える。

監査法人にいながら幅広い経験ができるこうした制度は、リスクがなく非常にオイシイ制度だと言える。

 

 

転職エージェントに相談してみる

転職エージェント、人材紹介会社を利用するのは、実際に転職の確度が高まってからがほとんどであるが、将来的に転職を考えているのであれば早めに相談してみるのはおすすめだ。

難易度の高い転職を目指す場合は、転職にあたり必要なものがある程度ハッキリしている場合も多いので、早めに転職エージェントに相談して、転職のための準備を進めておくといいだろう。

例えば外資であればTOEICの点数が一定程度必要であったり、コンサルであれば学歴を補うためにMBAを取得が有効だったりするが、そうした対策が早く打てるようになる。

あるいは、外部で評価される監査以外の業務経験(例えば財務DD経験であったり、インチャージ経験であったり)が何かを理解した上で、自分のキャリアを戦略的に構築しやすくなる。

転職の選択肢は年齢が上がる程減っていくので、まだ選択肢がたくさんある若手のうちに転職エージェントに相談してその後のキャリアをしっかりイメージしておくことは非常に重要だ。

 

私自身は監査法人に入って3年が立ち、終了考査が終わった頃。年齢にして20代後半に差し掛かったタイミングで初めて転職エージェントに転職について相談してみた。

実際に転職活動を開始したのはそれから1年以上たってからなのだが、そこでの転職エージェントのアドバイスは非常に参考になった。

具体的に自分の年齢やキャリアから考えて目指せる業界や厳しい業界についてアドバイスがもらえ、そこでの転職のためにはどういうキャリア、どういうスキルが必要になるかが聞けたので、そこから十分な準備をした上で転職活動ができたのだ。

転職エージェントへの相談はお金もかからないので、早めに相談して損することはない。

転職を考えている人は実際に転職しようと思っている時期より前に、早めに転職エージェントに相談しておくことをおすすめする。

なお、これは会計士ならではだが、相談するのであればやはり会計士専門のエージェントがおすすめだと思う。

会計士に特化したエージェントはいくつかあるが、私自身も利用したのはジャスネットキャリア

ジャスネットキャリアは会計士専門のエージェントの中でも、監査法人、一般事業会社、コンサル、税理士法人、ベンチャーと比較的幅広い業界をカバーしているので、まだ目指したいキャリアが固まっていない人にもおすすめできる。

 

 

日々の仕事にきちんと向き合う

将来監査法人を辞めるとしても、監査法人の中できちんと評価されることはとても重要だ。

新人会計士が思っている以上に監査法人の人脈は広い。

上場企業、大企業、IPOを目指す企業の大部分は四大監査法人(特に三大監査法人)のクライアントであることを考えると、どこかの企業と自分の所属する法人に何らかのコネクションがある可能性はかなり高い。

監査クライアント企業に引き抜かれるとか、仲のいいパートナーから「転職を考えているなら俺のクライアントの話を聞いてみないか?」という話が来ることは時々聞く話だ。

また、直接転職には関係ないが、転職先の企業で銀行や証券会社とのコネクションを探していたら元上司に紹介してもらえたとか、監査法人の同僚の紹介で他の企業と取引が生まれたという話も聞く。転職先で監査法人の人脈を自分の武器(とまで言えるかわからないが)として使える可能性もある。

また、うちの監査法人に限って言えば出戻りにかなり寛容だ。転職に失敗した場合に元上司から誘われて監査法人に戻るという可能性もある。

いずれにしろ、こうした監査法人の人脈を生かすには、自分が監査法人でしっかりとした仕事をして、きちんと評価されることが大事だと思う。

「俺はどうせやめるから適当に働けばいいや」と考えている人がいるとしたら、非常にもったいないことをしているかもしれない。

日々の仕事をしっかりこなし、監査法人内で評価されることがキャリア形成において実は一番重要だったりする。

実際私の周りでも監査法人時代の上司からの紹介や推薦で転職を成功させた人はたくさんいるし、クライアントの紹介で転職した人もいる。

私自身は転職後も監査法人の上司に色々相談させて頂いている。

また、やはり日々の仕事にしっかり向き合って監査法人できちんと仕事をしている人ほど成長が早く、そうした人ほど転職もうまくいっている傾向にあると感じる。

先を見すぎて監査法人での仕事を疎かにせず、是非今の仕事の延長に自分の将来があると考え、日々の仕事にもきちんと向き合ってみて欲しい。

 

 

まとめ

以上、自分の望むキャリアを歩むために新人会計士のうちから行うべき7つのことをまとめてみた。

会計士は本当に幅広いキャリアの選択肢があり、多くの会計士は最終的に監査法人に残らず転職や独立することになる。

監査法人入所は会計士人生の第一歩にすぎないので、その第一歩を良いスタートにするために、是非自分の理想とする会計士像を考え行動して欲しい。

-公認会計士キャリア論


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