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短期合格できる人と何年かけても合格できない人の違いとは

こんにちは。会計士GTRです。

最近よく「短期合格できる人と何年かけても合格できない人の違いはなにか」という質問を受ける。

試験勉強から5年以上時間の経ってしまった私が勉強方法について書くのもおこがましいのだが、ブログへのコメントに返事を書こうと思ったらかなりの量になってしまったので、1記事として投稿した方が良さそうだと思い、いまさらながらに会計士試験合格の秘訣について私なりの持論を展開したいと思う。

合格できる人とできない人の違い

結論から言うと、私は「学習効率の差」だと考えている。

(もともとの頭の良い悪いは当然あるが、それについて論じても意味がないので割愛する。同じ能力で差がつくのが「学習効率の差」という意味である)

では学習効率とは何かというと、いかに忘れにくい学習をするか、いかに忘れない工夫をするか、ということだと思う。

より具体的に言えば、回転数を増やすことが重要であり、そのためには回転のためのスピードをあげることが重要だ。

ここで注意したいのは、回転させる=ガムシャラに量をこなすことだと誤解している人が多いことである。

会計士試験でインプットしなければならない知識量は膨大である。

テキストを読んだり問題集を解いたりしていると、全ての科目で一回転させるのに数ヶ月はかかる。

そうすると、何回転させたとしても、最初にやったところは徐々に忘れてくるので、記憶したそばから忘却が始まり、一生インプットが定着しないのだ。

ひたすらテキストを回す」「ひたすら問題集を回転させる」といったやり方は、効率的な学習の対極にあると言ってもいいかもしれない。

 

 

忘れないことの重要性

一部の天才には例外がいるかもしれないが、ほとんどの人は知識はインプットした瞬間から忘却が始まるものだ。

試験勉強とは、穴のあいたバケツに水を入れながらゴールまで水を運ぶ競争のようなものだ。(必要な量の水をゴールまで運べれば合格)

バケツのサイズはその人の記憶のキャパ。水は知識。バケツに入れる水はインプットした知識。バケツの穴からこぼれる水は忘却する知識。

努力しているつもりになっている人も、とにかく水を入れ続けているが、実はバケツに入れた水がすごい勢いで漏れ出しているという人は少なくない。

そうすると頑張って水を入れても入れてもゴールにたどり着く頃には水がこぼれてしまっていることになる。

効率的な学習をするのであれば、いかに穴をふさいでこぼれる水の量を減らすかが重要になる。

 

 

 

何年やっても合格できない理由

もちろん前提としてある程度の努力は必要になる。

しかし、努力量だけでは合格できないことも多い。

ベテランで何年も勉強しても受からない人がいる一方で、一年目で一発合格する人もいるのはそのためだ。

累計の努力量で言えば、何年もやっているベテランが1年目のルーキーに負けることはないはずだ。

会計士試験は短期決戦なので、時間をかけて量をこなせば有利かというと必ずしもそうでもない。時間をかければそれだけ知識の忘れる量も増えるからだ。

インプットすればするだけ知識が右肩あがりで増えていくのであれば、ベテランの方が圧倒的に有利なはずですが、そうではないのはこの「忘れる」という大前提があるからである。

短期合格の秘訣は、忘れない工夫にある。

 

 

忘れない学習とは

では忘れないための効率的な学習とは何か。

端的に言えば忘れる前に見直すことである。

エビングハウスの忘却曲線という有名なグラフがあるが、人間は一度記憶したこはどんどん忘れていくので、時間があくほど思い出すのに時間がかかる。

そのため最も効率的な学習は忘れる前に見直すことである。

私はこれをインプット、アウトプットと区別してメンテナンスと呼んでいる。

 

例えば、今日解いた計算問題は、1週間後は解けるだろう。しかし1ヶ月後だと間違える可能性が高まる。1年後だとほとんど覚えていない。

また、復讐に費やす時間で考えてみても、今日解いた計算問題は、1週間以内であればパッと見ただけで「この問題はこう解く」というのがイメージできるが、1ヶ月後だと実際に問題を解き直してみないとどんな論点があったか思い出せないだろうし、1年後だと解説を見ながらじゃないと解けないかもしれない。

であれば、全ての科目の全ての論点を1週間で一回転できれば「どんな問題も1週間以内に目を通しているのですぐわかるし、復讐にもほとんど時間がかからない」状態になる

こうなると無敵だ。

回転数をあげることで1回あたりの復讐時間が減り、復讐時間が減ることで回転スピードがあがり結果的に回転数があがる。好循環ができあがる。

そのためにおすすめするのがまとめノートであり、メモリーツリーである。

【知識定着の極意】まとめノートの作り方(マインドマップ・マトリクス図)

 

 

 

 

まとめ

学習量は負けていないはずなのになかなか点が伸びない場合は、知識のメンテナンスを効率的に行えているかを意識してみて欲しい。

重要なのは回転スピード。

-公認会計士・公認会計士試験


 comment
  1. レオ より:

    会計士試験撤退すべきか悩んでいます。
    今年論文二回目だったのですが、受かっているか自信がありません。
    不合格だった場合は、来年は30歳職歴無しという状況なので、大手監査法人には入れないと思うと、勉強を続けるのが精神的に辛くなると思い、今年で撤退しようかなと考えています。
    ただ、29歳職歴無しという状況では、一般企業の正社員になるのは難しいと思うので、来年もう一回チャンスがあるので受けてみようかなとも考えています。
    撤退か継続どちらにするか悩んでおり、GTRさんの意見を伺いたく質問させて頂きました。

    • GTR より:

      レオさん

      コメントありがとうございます。
      結論から言いますと、自分なら短答免除があるうちは論文受ける、論文三振したらあきらめる、という線引きで来年も論文受けると思います。
      やはり短答合格してるのであればあと一歩だと思いますし、ラスト一回の権利を放棄してしまうのはもったいなさすぎるかなと思います。
      短答受かる実力があれば、きちんと自分の弱点や落ちた原因を分析して勉強すれば、1年あれば論文合格までいける気がします。
      ただ自分は短答に苦戦し論文はすんなり受かった人間なので、人によって感じ方は違うと思います。(実際論文で苦戦して三振する人もいますし)

      なおよければ2つ教えて頂きたいのですか、
      ①この一年間は油断なく勉強をやりきったと感じましたか?
      (油断があった、勉強時間が不十分だった、ということであれば、勉強に対する姿勢を改善すれば合格する可能性は全然ある気がします。論文2年目を油断して受けて失敗する方けっこう多いです)

      ②論文の手応えがなかったとのことですが、それは受ける前から「無理そうだな」という感じだったのか、受かるつもりでいたけど試験本番では手応えがなかったのか、どちらでしょうか?
      (受ける前から無理そうだと感じていたのであれば勉強量が足りないのでそこを増やすか勉強効率を上げる必要があると思います。受けてみて初めて無理そうだと感じたならアウトプットの練習不足とかが考えられると思います)

      いずれにしても、来年論文受けるのであれば今年の敗因はしっかり分析した方がいいと思います。答案請求して、それを見ながら予備校講師に相談したりして戦略を練るとかもありだと思います。
      自分だったら敗因分析と今後のプランを立てるのに1〜2週間ぐらいかけると思います。

      また、論文は手応えなくても結果的に合格しているということも普通にあるので、今年の結果をまだあきらめるのは早いかもしれません。
      今年合格してれば1番良いですからね。
      とはいえ最後の一年に望みをかけるとしたら、落ちている前提で今から勉強再開した方がいいとは思います。

      あとは、確証はありませんが、今の市況なら30歳職歴なしでも大手監査法人入れると思います。
      圧倒的人手不足は続いてますし、実際に30以上で職歴なしで監査法人入った人も何人か知ってます。
      当然若い方が有利ではありますが、今は就職余裕すぎて就活対策しない人も多いですし、ちゃんと準備すれば30すぎても入れる気がします(ここは法人説明会とか予備校とかできちんと確認した方がいいとは思います)

      長くなりましたがまとめると
      ・短答免除があるなら最後の一年は受験をおすすめする
      ・今年ダメだった原因を徹底的に分析し来年に生かす
      ・勉強はすぐにでも始める。油断せず全力を尽くす
      です。
      ・監査法人への就職はたぶんまだ問題ない
      という感じです。

  2. レオ より:

    返信ありがとうございます。
    論文2回目ということで、テキストの回転数を減らしても大丈夫だろうと油断があったのだと思います。
    試験受かるつもりでいたけど、ヤマが外れてしまったのと、緊張して計算ミスをしてしまったので、良い手応えを得られませんでした。
    直前期は答練の復習中心の勉強だったのでテキストの読み込みと計算のアウトプットの練習が足りなかったと後悔しています。
    今年不合格で来年受ける場合は、テキストの回転数を増やして、効率的な勉強をしたいと思います。

  3. マサ より:

    論文の結果待ちの者です。
    以前GTRさんのブログで入社前にプログラミングをやっておけば良かったと仰っていたことから、この期間を利用してプログラミングを学んでみようかと考えています。監査法人に入社してからプログラミングはどのような場面で役立つ可能性がありますか?

    • GTR より:

      マサさん

      監査法人において、という意味でいうと、やはりIT統制周りにおいてかなり知識は生きると思います。
      会計士試験ではIT統制って監査論のいち論点でしかないですが、現在の企業の大部分はITに依存しているので、実際のところIT周りの理解は非常に重要になります。
      ただ私がプログラミングをやっておけば良かったと言ったのは、どちらかというと監査法人で活きるというよりは、将来ビジネスを創る側にまわった時に役に立つという意味が強いですね。
      いずれにしろ、入社前の時間的余裕があるタイミングであれば集中して学習できるのでタイミングとしては非常に良いと思います。

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