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【知識定着の極意】まとめノートの作り方(マインドマップ・マトリクス図)

photo by:pixaboy

 

こんにちは。会計士GTRです。

私が会計士試験を受験したのも随分前のことなのであまり勉強方法の記事は書かないのだが、「どのようにノートをとればいいか」とか「ブログで紹介していたまとめノートの書き方を教えて欲しい」という質問・要望をよく受けるので、私が作っていたまとめノートの作り方について書いてみる。

今回ここで書くことは私が会計士試験合格できた極意と言っても過言ではないと思っている。

とはいえあくまで私の我流なので参考程度に。

 

 

基本的な考え方

会計士試験で頭に詰め込まなければいけない情報量は膨大だ。

勉強して、ある論点を完璧に理解し覚えたとしても、そこから数ヶ月したら絶対に忘れてくる。そのため、会計士試験においては「忘れないための勉強」が非常に重要になってくると思う。

よく予備校などでは、勉強をインプット(テキストの内容を理解し知識として定着させる学習=授業やテキストによる復讐)とアウトプット(知識を使って回答する学習=問題集や答練を解く)にわけて考えると思うが、個人的にはこれにメンテナンス(覚えた知識を忘れないようにする学習)を加えたい。

忘れないように復讐することはインプットに含まれるという考え方もあるだろうが、これとわけてメンテナンスをしっかり意識しながら勉強した方がいいと私は思っている。むしろこれが一番重要かもしれない。

そしてこのメンテナンスはがむしゃらにやるか工夫してやるかでかなり効率性が変わってくる。

大事なことは、その日勉強したことが頭に入ったかどうかだけでなく、次回いつ見直すか、効率的に見直す体制ができているかということまで意識して勉強することだと思う。

 

 

まとめノートのすすめ

効率的なメンテナンスを実現する上でおすすめなのが要点だけをまとめた「まとめノート」を作成すること。

前提として、予備校のテキストはとてもわかりやすくまとまっている。実務で会計監査六法や専門書を読んでみると、あらためて予備校のテキストのわかりやすさを実感する。

しかし、テキストは知識が0の状態から本質的な理解や網羅的な知識を得るために、情報量が多くなっている。インプットには良いのだが、メンテナンスに使うにはボリュームが多すぎて非効率だ。

メンテナンスはとにかく要点に絞って情報量を減らし、何回点もさせることが重要だと思う。

そこで、テキストの要点だけをまとめたノートを作ることがおすすめだ。

まとめノートがあれば、1週間で全科目の全論点を1回転させることも可能だ。

 

 

まとめノートの作り方

情報を絞る・文字はなるべく減らす

まとめノートを作る上で重要なことは、ある程度必要な情報を絞ること。

まとめノートは知識のメンテナンスが主な使いみちだが、メンテナンスは短答レベルの細かい知識まで含めて丸暗記しようとするとむちゃくちゃ時間がかかる。

なので無駄な情報は削ぎ落とし、必要最低限の情報をまとめたノートを作る。

最終的には各テキストの1章につき5分で目を通せるようにする。そうすると、1週間あれば全教科の全論点に目を通すことができる。

 

理想は1章を1枚にまとめること

私は一覧性というのを非常に重視している。

1章の内容が1枚または見開き2枚の紙で一覧できるようにするのが理想。

基本はルーズリーフにまとめて、どうしても情報量が多いときはA3の紙を使い、1枚になるべく全ての情報を整理してまとめるようにしていた。

 

使うのはルーズリーフとボールペン

まとめノートといっても糸で綴じられたノートを使うのではなく、ルーズリーフとバインダーを使っていた。これはけっこうマストだと思う。

ルーズリーフだとページの入れ替えたり追加したりできるので、絶対にルーズリーフを使ったほうが良い。

受験直前は覚えたページはバインダーから外し、最終的に重要なページだけをバインダーに残してそこだけ回すようにしていた。

あるいは理解が深まるとまとめノート自体を書き直したくなるので、そういうときも簡単にページを差し替えることができる。

0.4か0.3の細いボールペンを使って書く。字の線が細いと同じスペースあたりの文字量が増やせるので一覧化がしやすくなる。

きれいな字が書けることも重要。私のお気に入りはSARASAの0.4のブルー。

 

省略できるところはとにかく省略する

色々工夫して文字の量はとにかく減らすようにする。文字量を減らすために以下のようなことを意識した。

  • 重要な部分はだいたい漢字なので漢字中心に拾う
  • 接続詞は矢印に置き換える(「したがって」を「→」、「〜であるのに対し」を「↔」)
  • あるいは接続詞を英語に置き換える(「次のいずれかを満たす場合」を「or」、「しかしながら」を「but」)
  • 略称を多様する(「貸借対照表」を「BS」、「少数株主持分」を「少持」)

例えば税効果会計の定義は以下のように省略できる。

  • 原文:会計上の収益または費用の金額と税務上の益金または損金の額に相違がある場合、その相違項目のうち、損益の期間帰属の相違に基づく差異(期間差異)について、発生した年度の当該差異に対する税金軽減額または税金負担額を差異が解消する年度まで貸借対照表上、繰延税金資産または繰延税金負債として計上する。
  • 省略版:会経上収益費用と税務上益金損金に相違ある時→期間差異について 発生年度の税金軽減・負担額 を 解消年度までBS上DTA・DTLとして計上

 

マインドマップかマトリクス図でまとめる

せっかく自分でノートを作るのだから、文章だけで書くより視覚的にわかりやすく書いたほうが良い。

おすすめはマインドマップかマトリクス図で書くこと。

理論科目の全体像をまとめるような時はマインドマップがよく、混同しやすい似たような論点をまとめる場合対比してまとめる場合はマトリクス図がいい。

 

 

 

マインドマップ例

具体的にまとめノートの例を見たほうがわかりやすいだろう。

以下は受験時代のノートをもとに作ったもの。

 

例① 財務会計の機能と制度

例えば、2011年合格目標の財務会計理論テキストの第一章は「財務会計の機能と制度」で10ページの量がある。

これをマインドマップ化すれば以下のようになる。おそらくある程度学習した人なら下記のマインドマップを見ればこの章の要点を2〜3分でイメージできるだろう。

財務会計マインドマップPDF

 

例② 税効果会計

次にそれなりに複雑な論点である税効果会計。

こちらは2011年のテキストでは20ページあったが、こちらもマインドマップ化すれば1枚で全体像を眺めることができる。

苦手な人も多い税効果の論点も、以下の1枚であれば5分で全体に目を通すことができるし、マインドマップ化したことで文章をひたすら読むより全体像がつかみやすく圧倒的に記憶の定着率も良くなる。

 

 

税効果会計マインドマップPDF

 

今見返してみたらTAC2011年版の財務会計テキストだと36章で600ページのボリュームがあった。これを復讐の度に読み返していたらむちゃくちゃ時間がかかる。

しかし、1章を1枚のマインドマップにまとめて、1枚のマインドマップに5分かけて目を通すとすると、1日30分の時間をあてれば6章に目を通せる。6日で36章全てに目を通すことができるので、1週間で1回転でき、これを1年間繰り返せば52回転できるため、相当頭に定着する。マインドマップだと視覚的にも覚えやすいので、試験本番で鮮明なマインドマップを頭に描くことも可能だ。

もちろん短答の細かい論点はまとめマインドマップを見るだけでは足りないが、論点の全体の構造をしっかり頭に定着させると、細かい論点も覚えやすくなるはずだ。

あとは、例えば私はマインドマップの足を全部受験用の赤マーカーで塗りつぶし緑のシートで消してそれを答えていくという暗記法をよく使っていた。

 

 

マトリクス図例

次にマトリクス図の例を見てみる。

 

例① 財務連結の計算論点

こちらは企業結合の論点をまとめたノート。(本邦初公開)

合併、株式交換、株式移転の場合の論点を比較するためにマトリクス図にしてまとめた。

これは作った私以外の人が見ても何を言っているかわからないかもしれないが、私はこの一枚を見れば今でも企業結合の論点が一瞬で思い浮かぶ。

字が汚いのはご容赦頂きたい。

 

例② 租税法の類似論点

混同しやすい論点はマトリクス図がものすごく効果を発揮する。

以下は資産を低額or無償で譲渡した場合の各税金上の取扱をまとめたもの。

混同しやすい論点はだいたい数字がからむので、科目を横断したまとめを作るのも非常に効果的だ。

例えば以下のようなものはマトリクス図で横断的なまとめを作ると間違いが減り、記憶の定着もむちゃくちゃよくなる。

 

  • 年数:租税法、企業法、監査論を中心に大量に出る。
  • %:財務における、企業法、租税法に多い。超、未満、以上、以下の違いもあり混同しやすい。
  • 少数:租税法で多い。切り上げ、切り捨て、四捨五入などがあり混同しやすい。

 

 

まとめ

ノートの取り方、勉強の仕方は人それぞれなので、今回の内容はあくまで参考程度に、自分なりのやり方を見つけるといいだろう。

既に自分なりのやり方が確立している人は無理に変える必要もないと思うが、記憶の定着のための工夫をせずやみくもに暗記しようとするのはおすすめしない。

繰り返しになるが、会計士試験は長丁場でインプットすべき知識量もハンパなく多い。重要なのは知識を忘れないための学習、メンテナンスの工夫だ。

うまく知識をメンテナンスする仕組みができれば、勉強効率が何倍も良くなる。

マトリクス図の書き方等は本当はもっと色々書きたいこともあるのだが、かなり長くなりそうで書いている時間がないので今回はここまでとしたい。

もし需要があれば第二弾を書くので、コメント欄かツイッターで反応下さい。反響があったら頑張ります。

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