※当ページは公認会計士出身経営者キャリア図鑑東証二部のまとめページです。全体まとめ及びそれぞれの市場のまとめは以下のリンク先から参照できます。
Contents
はじめに
こんにちは。公認会計士GTRです。
公認会計士を目指す人は将来経営者になることを目指している人も多いと思う。
確かに、企業経営に「会計」というのは不可欠な要素であるため、公認会計士の知識は企業経営の場でも役にたつというのは受験時代からよく聞く話ではある。しかし、本当に公認会計士は企業の経営幹部になる上で有効な資格なのだろうか?
調べてもなかなかデータで示されたものがなかったので自ら調査しデータベース化してみようというのがこの記事の趣旨である。
全体の分析結果は「公認会計士出身経営者キャリア図鑑~公認会計士から経営者になる道について分析してみた~」の記事に整理、各市場における経営者のキャリアについては情報量が多いので個別にページを分けることにした。この記事では東証二部に上場している542社(2016/5/20現在)を対象とした分析結果をまとめている。
東証二部以外の市場ではマザーズ市場の調査結果を「公認会計士出身経営者キャリア図鑑〜マザーズ編〜」に記載している。
前半は、企業経営の場でどれだけの公認会計士が活躍しているのかについて、定量的・客観的に分析してみた。
後半は、公認会計士出身の経営者をデータベース化し、各経営者がどのようなキャリアを進み経営者になったかをまとめた。
今後順次調査を拡大し、いずれは日本の全上場企業の公認会計士出身経営者のデータベースとすることを目指す。
企業経営に関わる公認会計士の数
会計士出身の取締役がいる会社(東証2部編)
各市場ごとに、公認会計士出身の役員がどれぐらいいるかは「公認会計士から経営者になる道について分析してみた」の記事に書いたとおりであり、マザーズに上場している542社のうち、役員に公認会計士出身者がいる会社は235社あった。
しかし、役員には監査役も含まれるが、企業経営を直接担うのは取締役であるため、まずはマザーズ市場で活躍する公認会計士出身の取締役の人数を把握してみる。
しかし、役員の中で「公認会計士」をキーワードで検索すると「取締役」と「監査役」が区別できないので、中身を一つづつ見ていく必要がある。
東証2部の上場会社のうち、役員の中に公認会計士出身者がいる235社について、対象の会社の有価証券報告書「役員の状況」を全て調査した結果、公認会計士出身の取締役がいる会社は86社となり、東証2部上場542社のうち、15.8%の会社に会計士出身の取締役がいるということがわかった。
該当する86社は以下の通り。
ラオックス㈱、㈱日住サービス、㈱日本エスコン、セーラー万年筆㈱、㈱土木管理総合試験所、㈱グローバルダイニング、㈱ソルクシーズ、京葉瓦斯㈱、㈱バリューHR、川上塗料㈱、スター・マイカ㈱、アサヒ衛陶㈱、㈱小島鐵工所、岡野バルブ製造㈱、泉州電業㈱、 ㈱インタートレード、アジア航測㈱、㈱情報企画、㈱タカトリ、SFPダイニング㈱、扶桑電通㈱、㈱梅の花、㈱カワサキ、㈱ジー・スリーホールディングス、㈱シーアールイー、㈱ウエスコホールディングス、㈱大盛工業、ウインテスト㈱、㈱ゼロ、㈱大光、TONE㈱、㈱インテリックス、㈱エル・シー・エーホールディングス、神島化学工業㈱、㈱ダイサン、アイスタディ㈱、㈱セコニックホールディングス、NCS&A㈱、日本アビオニクス㈱、E00812 本州化学工業㈱、京都機械工具㈱、ジーエルサイエンス㈱、ダイベア㈱、栄光ホールディングス㈱、㈱ビーアールホールディングス、㈱コンテック、ダイハツディーゼル㈱、松尾電機㈱、㈱ニッキ、㈱ショクブン、三和倉庫㈱、マーチャント・バンカーズ㈱、㈱フジックス、㈱シード、㈱ビケンテクノ、日本坩堝㈱、㈱安楽亭、㈱富山銀行、㈱マイスターエンジニアリング、ハリマ共和物産㈱、野崎印刷紙業㈱、ムーンバット㈱、サンセイ㈱、㈱TBグループ、ヒラキ㈱、㈱ベネフィット・ワン、㈱サンコー、クレアホールディングス㈱、川本産業㈱、㈱アサヒペン、那須電機鉄工㈱、兼房㈱、星和電機㈱、トーソー㈱、㈱フジマック、堀田丸正㈱、㈱電響社、ソマール㈱、㈱テクノアソシエ、山喜㈱、ゼット㈱、㈱ヒガシトゥエンティワン、櫻島埠頭㈱、㈱フォーバルテレコム、井村屋グループ㈱、㈱さいか屋
なお、該当する会社は一社に複数の会計士出身取締役がいる会社もあれば、1人が複数社を兼務している例もあり、人数にすると92人の公認会計士出身取締役がいることになる。
しかし、さらにここで注意すべき点がある。
この92人の中には社外取締役も多くいる。社外取締役は経営者というよりは、監査役と同様ガバナンスを担う第三者的な役割であったり、外部のアドバイザー的な位置づけになり、経営の根幹を担っているとはいいがたい。
そこで、取締役の中から社外取締役を除いて集計する。
すると、公認会計士出身取締役(社外取除く)がいる会社は6社、人数では7人であることがわかった。マザーズと比べてかなり人数は少ない。
これを整理すると以下のようになる。
数 | 割合 | |
東証二部上場会社数 | 542社 | |
役員に公認会計士出身者がいる会社数 | 235社 | 43% |
うち公認会計士出身の取締役がいる会社数 | 86社 | 16% |
うち公認会計士出身の取締役の人数 | 92人 | |
うち公認会計士出身の社外取を除いた取締役の人数 | 7人 |
公認会計士出身経営者キャリア図鑑
公認会計士から取締役になるまでのキャリア(東証二部編)
上記の通り、東証二部の542の会社のうち、86の会社で、92人の会計士出身の取締役がおり、そのうち7人が本当の意味で経営者として活躍していることがわかった。
では、次にそうした取締役になった公認会計士の先輩方がどのようなキャリアを歩んで来たかを整理してみる。
これから経営幹部を目指す公認会計士受験生、あるいは公認会計士にとって、こうした先輩方の歩んできたキャリアは参考になるはずだ。
有価証券報告書に記載された略歴を参考に、多少の想像も含めて諸先輩方のキャリアを紐解いてみる。
※以下の表中の略歴は各社の2015年1月1日~12月31日の間の決算日における有価証券報告書の【役員の状況】の記載からの引用(引用元は全てEDINET)を元に、所属する会社の上場時期等を私が加筆したものだ。
また、表下の文章は当該役員の状況の略歴、所属会社のHP、インタビュー記事等から情報収集し、想定されるキャリアをまとめたもの。
保有株数は上記の通り2015年1月1日~12月31日の期間の決算日時点のもの。株価はこのブログ更新日時点(2016年6月17日)の終値。
川上塗料株式会社 取締役経理部長兼総務部長 松下田佳子氏(1966年11月21日生)
経歴
西暦 | 歳 | 略歴 |
1997年10月 | 30 | センチュリー監査法人(現新日本有限責任監査法人)入所 |
2001年5月 | 34 | 公認会計士登録 |
2010年12月 | 44 | 新日本有限責任監査法人 退所 |
2012年2月 | 45 | 当社取締役経理部長 |
2013年8月 | 46 | 取締役経理部長兼総務部長 |
30歳で監査法人に入所しており、会計士登録の時期から逆算しておそらく同年に公認会計士試験に合格しているものと思われる。年齢から見るにおそらく監査法人前にも前職がある社会人受験生ではないかと想定される。
監査法人には13年間在籍して経験を積み、44歳の時に退所している。
その後1年少々空白期間があり、45歳で川上塗料に取締役経理部長として迎えられている。翌年には総務部長も兼務している。
保有株
株数 | 株価 | 保有時価総額 |
5,000 | 102 | 510千円 |
株式会社小島鐵工所 取締役執行役員経理部長 田中教司氏(1943年12月2日生)
経歴
西暦 | 歳 | 略歴 |
1967年3月 | 23 | 明治大学卒業 |
1969年12月 | 26 | 公認会計士本島三郎事務所入社(現在税理士法人本島事務所) |
2008年12月 | 65 | 株式会社小島鐵工所入社 |
2009年12月 | 66 | 当社執行役員経理部長 |
2010年2月 | 66 | 当社取締役執行役員経理部長(現任) |
23歳で大学卒業後、26歳で公認会計士事務所に入所している。
大学卒業後3年ほど資格浪人していたようなイメージかと思うが、略歴には公認会計士登録の時期は記載されていなかった。公認会計士検索システムで見る限り現在会計士登録もされていないようなので、会計士試験を目指したが合格には至らなかったか、試験は合格しているが会計士登録はしていないか、公認会計士事務所に入ってはいるがそもそも会計士等では以下のいずれかだと思われる。
その後会計士事務所で40年間勤め、65歳という年齢で株式会社小島鐵工所に入社している。かなりご高齢での入社であり珍しいパターンだと思う。
その一年後には取締役に就任し、経理部長のポストについている。
保有株
株数 | 株価 | 保有時価総額 |
1,000 | 104 | 104千円 |
株式会社情報企画 代表取締役社長 松岡仁史氏(1958年3月28日生)
経歴
西暦 | 歳 | 略歴 |
1981年10月 | 23 | アーサーアンダーセン公認会計士共同事務所入所(現あずさ系?) |
1985年6月 | 27 | 公認会計士登録 |
1985年10月 | 27 | 中谷公認会計士事務所入所 |
1986年10月 | 28 | ㈱情報企画設立・取締役就任 |
1987年11月 | 29 | 当社代表取締役社長就任(現任) |
2003年5月 | 45 | ㈱情報企画マザーズ上場 |
2012年11月 | 54 | ㈱アイピーサポート代表取締役就任(現任) |
2015年2月 | 56 | ㈱情報企画がマザーズから東証二部へ市場変更 |
23歳おそらく新卒でアーサーアンダーセン公認会計士共同事務所に入所している。同事務所はおそらく合併を経て現在のあずさ監査法人の系列に組み込まれていると思われる。
27歳で公認会計士登録すると、別の公認会計士事務所へ移籍。アーサーアンダーセン在籍期間は4年間。
その1年後、28歳で株式会社情報企画を設立して取締役に就任している。
その翌年には29歳で代表取締役に就任。
45歳の時に同社はマザーズ上場を果たしており、現在は東証二部へ市場変えしている。
公認会計士出身の取締役の中で代表取締役の方自体が少ないが、創業社長(創業当時は社長ではないが創業1年で社長に就任しているので創業社長といっても間違いではないだろう)はかなり珍しい例だろう。
保有株
株数 | 株価 | 保有時価総額 |
800,014 | 1,515 | 1,212,021千円 |
保有株式の時価総額なんと12億円である。
創業時出資あるいはその後の増資した株が、おそらく上場したことで何百倍何千倍にも膨らんだものと思われる。
普通の人は一生かかってもお目にかかれない金額だ。やはり自ら創業して上場させると億万長者の仲間入りできる。
株式会社情報企画 取締役財務担当 松岡勇佑氏(1983年11月14日)
西暦 | 歳 | 略歴 |
2007年4月 | 23 | ㈱シンプレクス・テクノロジー(現シンプレクス㈱)入社 |
2011年2月 | 27 | 有限責任あずさ監査法人入社 |
2014年4月 | 30 | 当社入社 |
2014年8月 | 30 | 公認会計士登録 |
2015年12月 | 32 | 当社取締役就任(現任) |
この方実は上記の情報企画社長松岡仁史氏のご子息(長男)である。
社会勉強ということなのか、23歳おそらく新卒で一般事業会社へ入社。
27歳であずさ監査法人へ入所している。公認会計士登録の時期から見ておそらくその前年に公認会計士試験に合格しているものと思われる。
修了考査の終わった年に30歳で満を持して株式会社情報企画に入社し、同年公認会計士登録を済ませている。
その後32歳で取締役に就任している。
オーナー社長の長男であり、一旦外で社会経験を積ませ、父親と同じ公認会計士という道を歩んだ上で後継者として会社に入ったというイメージだろうか。
親子で公認会計士で同じ会社の取締役というのは相当珍しい例だと思う。
ただ、監査法人に入ってみると親が社長という人はかなり多い。私の周りだと1割程度は親が社長という人がいる。しかと時々日本を代表する大企業の御曹司とかがいて結構びっくりするものだ。
保有株
株数 | 株価 | 保有時価総額 |
20,000 | 1,515 | 3,020千円 |
株式会社ショクブン 取締役経理部長 榎本正樹氏(1967年8月14日)
経歴
西暦 | 歳 | 略歴 |
2005年9月 | 38 | 榎本税務会計開業(税理士・公認会計士) |
2013年4月 | 45 | カウテックスジャパン株式会社 入社 |
2014年4月 | 46 | 当社 入社 当社 経理部長(現任) |
2014年6月 | 46 | 当社 取締役就任(現任) |
38歳で会計事務所を独立開業している。
それ以前の経歴が省略されてしまっているので若い頃の状況は不明である。
その後45歳で一般事業会社へ入社し、翌年46歳で株式会社ショクブンに取締役経理部長として迎えられている。
保有株
株数 | 株価 | 保有時価総額 |
0 | 481 | 0千円 |
川本産業株株式会社 取締役執行役員戦略企画本部本部長 髙尾竜一氏(1976年3月5日生)
西暦 | 歳 | 略歴 |
2002年4月 | 26 | 株式会社クレディセゾン入社 |
2008年12月 | 32 | 有限責任監査法人トーマツ入社 |
2012年10月 | 36 | 公認会計士開業登録 |
2013年4月 | 37 | 当社入社 |
2014年2月 | 37 | 執行役員管理本部経営企画部部長 |
2014年6月 | 38 | 取締役就任 |
2014年10月 | 38 | 取締役執行役員管理本部経理部部長 |
2015年4月 | 39 | 取締役執行役員戦略企画室室長 |
2015年6月 | 39 | 取締役執行役員戦略企画本部本部長(現任) |
26歳で一般事業会社に入社。
その後32歳で公認会計士試験に合格しその歳に監査法人トーマツに入所したものと思われる。
監査法人には4年半在籍し、公認会計士登録が完了した後37歳で川本産業株式会社に入社している。
38歳で取締役執行役員に就任し、経理部部長、戦略企画室室長、戦略企画本部本部長と役職が移り変わっている。
保有株
株数 | 株価 | 保有時価総額 |
4,000 | 225 | 900千円 |
ソマール株式会社 取締役 三村摂(1963年7月13日生)
西暦 | 歳 | 略歴 |
1989年10月 | 26 | 監査法人トーマツ入所 |
1993年4月 | 29 | 公認会計士登録 |
1998年8月 | 35 | 三村会計事務所入所(現任) |
2003年6月 | 39 | 当社取締役(現任) |
26歳で監査法人トーマツに入所している。公認会計士合格も同年と思われるため、大学卒業後数年資格浪人して合格という感じだろうか。
監査法人には9年間勤務し、35歳で三村会計事務所に入所している。おそらく父親の事務所だと思われる。
その後39歳でソマール株式会社に入社している。
保有株
株数 | 株価 | 保有時価総額 |
41,000 | 176 | 7,216千円 |
東証二部分析まとめ
以上を踏まえて、統計的な観点から情報を整理してみる。
公認会計士試験合格時期
合格時期は以下のように推定している。
監査法人入所→入所した年、公認会計士登録→登録の3年前。その他インタビュー等から合格年がわかる人はそれも考慮に入れいている。
20代前半 | 1人 |
20代後半 | 2人 |
30代前半 | 2人 |
不明 | 2人 |
東証二部の整理すると年齢がばらけた。どちらかというと若いうちに合格したというより20代後半や前職ありで30代前半に合格という人の方が多いようだ。
マザーズの分析では若いうちに合格する人が多かったが、新興ベンチャー企業中心のマザーズと比較して東証二部は古い企業の割合が多く、取締役の方も比較的高齢の方が多い。昔は今より平均合格年齢が高かったので、在学中合格というのはあまりいなかったのかもしれない。
出身監査法人
複数ある時は最初に入所した監査法人としている
新日本系 | 1人 |
トーマツ系 | 2人 |
あずさ系 | 2人 |
あらた系 | 0人 |
中央青山系 | 0人 |
監査法人経験なし | 2人 |
やはりトーマツ系とあずさ系が最も多く2人ずつ。
情報企画の松岡仁史氏の所属ていたアーサーアンダーセン公認会計士共同事務所入所はあずさ系とみなして集計した。
小島鐵工所の田中氏は中小税理士事務所のため監査法人経験なしとして集計している。また、ショクブン榎本氏は独立前の経歴がなかったため、監査法人経験なしとして集計している。
監査法人勤務期間
最初に入った監査法人を辞めるまでの期間で集計している
1年以内 | 0人 |
1年超〜3年以内 | 0人 |
3年超〜5年以内 | 3人 |
5年超〜10年以内 | 1人 |
10年超 | 1人 |
監査法人勤務経験なし | 2人 |
マザーズの分析結果と同様、3年以内に辞めた人が一人もいない。
よくどんな企業も我慢して3年間は働いてみろというが、まさにそのような結果となっている。
統計的には、経営者になりたいとしても少なくとも3年間は監査法人で経験を積んだ方が良いということが言えるかもしれない。
取締役になるまでに勤務した会社の数
監査法人や会計事務所を含めて、何社目で取締役に就任したかを集計した。
1社目で取締役 | 0人 |
2社目 | 2人 |
3社目 | 4人 |
4社目 | 1人 |
5社目 | 0人 |
6社目 | 0人 |
7社目 | 0人 |
結果を見ると、3社目で取締役に就任した人が最も多いという結果になった。
川上塗料松下氏は30歳で監査法人に入っており、その前の経歴は示されていないが、年齢的に前職がある可能性も高く、その場合は3社目で取締役になった場合に含まれる。
また、ショクブンの榎本氏は独立開業前の経歴がないが、少なくともその前に1社は経験しているだろうとして4社目での取締役としてカウントしている。
最初に取締役になった年齢
20代前半 | 0人 |
20代後半 | 1人 |
30代前半 | 1人 |
30代後半 | 2人 |
40代前半 | 0人 |
40代後半 | 2人 |
60代後半 | 1人 |
マザーズの分析結果と比較すると取締役になった年齢は高めである。
20代で取締役になったのは創業メンバーである情報企画の松岡仁史氏のみ。
特に小島鐵工所の田中氏の66歳というのが非常に高齢で目に付いた。
入社のタイミング
取締役に就任した会社に入社したのはその会社の上場前か上場後か
会社が上場する前 | 1人 |
上場済 | 6人 |
新興ベンチャー中心のマザーズ市場の分析では上場前のタイミングで入社しストックオプションを得て会社を上場に貢献するパターンが多い(逆に言うと上場を目指すタイミングで会計士を採用する会社が多い)という結果であったが、東証二部では創業社長である情報企画松岡仁史氏以外は全員上場後の会社に入社している。
保有株式時価平均
1千万未満 | 6人 |
1千万超〜5千万未満 | 0人 |
5千万超〜1億未満 | 0人 |
1億超 | 1人 |
平均 | 174,824千円 |
上場後に入社した人がほとんどということで、基本的に労働対価としてストックオプションを受け取っている人はないようだ。
創業社長である情報企画松岡仁史氏が創業により12億という巨額の資産を築いている。最も創業社長であれば保有株が数百億に膨れるという例もあるので、創業社長としては少ない方かもしれない。(売却済みの株もあるだろうが)
以上、いかがだっただろうか。
この調査は東証二部のみを対象とした調査結果である。
今後、さらに調査を拡大し、全上場企業を対象としたデータベースを作り、経営者になるためのキャリアについてより正確な統計を作りたいと思う。
全体の調査結果については「公認会計士出身経営者キャリア図鑑~公認会計士から経営者になる道について分析してみた~」の記事で整理し、公認会計士から経営者になる道について分析している。
また東証二部以外の市場ではマザーズ市場の調査結果を「公認会計士出身経営者キャリア図鑑〜マザーズ編〜」に記載している。
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